洗える麻襦袢
着物を着る方法、また使用する物はいろいろありますね。
皆さまはどのような方法で着ていらっしゃいますでしょうか。
私たちは「前結び」を取り入れて20年が経ちました。
「前結び」は、従来 手を後ろに回してつくっていた帯結び(お太鼓など)を前で行い、最後に後ろにクルッと回す方法です。
この着方を取り入れるまで、当店では従来の後ろ結びの教室をしていました。もちろん、教室はいつも楽しくワイワイとし、レッスンを受けられる皆さんは着られるようにはなりました。
しかし当時、皆さまと着物で歌舞伎やパーティーにお出掛けをする企画があると、当日うちの店に寄られて、いろいろ着方を直したりチェックをしてから一緒に出発するー、という方がたくさんいらっしゃいました。
着ることは出来るけれど、なんとなくグズついてしまったり、また、直したい部分がわかってはいるのに直せない…といった、様々な不安があったのですね。
そんな中、前結びと出会います。特にその流派の あまりのシンプルでキレイな着方を見た店主は、この方法なら皆さんが本当に楽に着られる!と感動し、当時の後ろ結びの先生も大賛同し、本格的に取り入れて皆様にもお勧めするようになったのです。
前結びにしてから、皆さまにみられた大きな現象は、
・着物でお出掛けする際、寂しいくらいに人のお手伝いは不要となり、いつも現地集合になった。
・各々が、ご自身でどんどん着物を着る機会を増やされていった。
・着物を通して、周年行事に対する思いが強くなった。
・家族からの見られ方が変わった。
ことなどが挙げられます。
<前結びのメリットは?/特別な道具を使う?>
現在、前結びは、特別な物を使用しないで行う方法と、専用の帯板を使用する方法とがあり、また着方の流派も多数存在しますが、いずれにも言えるメリットは、
1、後ろに手を回して大変であった作業を、前ですることができるので、腕が楽。
2、分かってはいるけど出来なかった細やかな直し、整えが出来る。
3、そもそも直さなければいけないヵ所が見えなかったーといった苦労がなくなる。
4、後姿を一所懸命に鏡で見ようとする必要がなくなる。
5、帯結びの構造が理解しやすくなる。
6、短い時間で出来る。
などです。
道具はなくても、前で作った帯結びを後ろに回すことは出来ますが、私たちは専用の帯板を使用しています。
前結び専用の帯板です。
いろいろな方法や帯板を試してみましたが、私たちは断然、現在使用している帯板が一番使用しやすいと思っています。
それは、「早比楽(さくら)」の帯板です。
良い点、嬉しい点はたくさんあり長くなってしましますので、またご紹介させていただきますね。