コンピュータを守ろう！ セキュリティ対策って何？ それは「悪意のある攻撃者からコンピュータを守ること」です！
こんにちは！
IT・プログラミング関連講師の荒川栄一郎です。
本日は「プレゼンテーション層」について記述します。
★「OSI参照モデル」って何？
まず「プレゼンテーション層」についてお伝えする前に
なぜ通信ができるようになったのかを知る必要がありますので
「OSI参照モデル」の概要についてお伝えします。
現在はインターネットを利用して
HP（ホームページ）を閲覧したり
FacebookやTwitterなどのSNS（Social Networking Service）で
情報のやり取りを行うことができますよね。
この情報のやり取りには
データの通信が行われているのですが
通信を行うためには、いろいろな約束事があります。
ネットワークを利用した通信は
以前は同じメーカー同士の機器間でしか行うことができませんでしたが
異なるメーカーの機器でも通信ができるように
共通化に向けてネットワークの統一モデルが作成されました。
このネットワークの統一モデルのことを
「OSI参照モデル」と言います。
OSIとは
「Open Systems Interconnection」の略語です。
「OSI参照モデル」は
国際標準化機構(ISO)によって策定された
コンピュータの持つべき通信機能を階層構造に分割したモデルです。
偶然にも「OSI」を逆から読むと「ISO」になりますが
ねらって命名されたのかは定かではありません。
「OSI参照モデル」の階層は
●アプリケーション層（第7層）
●プレゼンテーション層（第6層）
●セッション層（第5層）
●トランスポート層（第4層）
●ネットワーク層（第3層）
●データリンク層（第2層）
●物理層（第1層）
の7層構造になっています。
もう少し簡単に言うと
コンピュータを含めたネットワーク機器間でネットワーク通信を行うための
7つの約束事が定められています。
このようにOSI参照モデルは「7つの層（レイヤ）」で構成されており
最下部の物理層がが「第1層」で
最上部のアプリケーション層が「第7層」となっています。
これが「OSI参照モデル」であり
これにより異なるメーカーの機器同士で
通信ができるようになりました。
★「プレゼンテーション層」の約束事って何？
「OSI参照モデル」は7つの約束事が定められていますが
「プレゼンテーション層」の約束事とは何なのでしょうか？
「プレゼンテーション層」の約束事。。。
それは「通信をするコンピュータ同士の会話の約束事」です！
コンピュータ同士で通信を行うには
必ず「送信側」と「受信側」があります。
「プレゼンテーション層」の約束事とは
送信側の「プレゼンテーション層」と受信側の「プレゼンテーション層」の間での約束事で
送信側で利用するデータ形式と受信側で利用するデータ形式の約束事です。
データ形式とは
文字コードや圧縮、暗号化などのことです。
文字コードとは
文字に付けられた数字のことです。
日本国民に付けられた「マイナンバー」みたいな感じで
捉えていただければと思います。
コンピュータは
「日本語」「英語」「中国語」のような文字は認識できませんので
各文字に「番号」を付けることで判別しています。
また、言語には「日本語」「英語」「中国語」のように
いろいろな種類の言語がありますように
文字コードにも、いろいろな種類があります。
文字コードの種類は
下記のようなものがあります。
●ASCII（アスキー）コード
アメリカ規格協会（ANSI)が制定した文字コード。
半角英数字しか利用できない文字コード。
●JISコード
JIS（日本産業規格）で定めた日本語の文字コード。
インターネット上でよく使われる日本語の文字コード。
●シフトJISコード
WindowsやMacOSで利用されている文字コード。
日本語も利用できる。
●EUC（Extended Unix Code：拡張UNIXコード）
UNIXやLinuxで利用されている文字コード。
日本語も利用できる。
●Unicode（ユニコード）
全世界の文字が表現できる文字コード。
国際標準化機構(ISO)で規格化されている文字コード。
データ形式は
通信をするコンピュータ同士の会話の方法を統一させるために利用します。
もう少し簡単に言うと
会話をする時に
お互いが日本人同士であれば日本語で会話すれば問題ありませんが
日本人と外国人が会話をするとお互いの母国語同士で会話をしても
会話が成立しません。
そこで多国籍間でも会話をできるようにするための約束事を定めているのが
プレゼンテーション層になります。
それでは具体的に
プレゼンテーション層では
どのようなことが行われているのでしょうか。
プレゼンテーション層では
下記のような処理により通信が行われています。
①送信側がデータを送信する。
②送信側のデータ形式を通信用のデータ形式に変換する。
③データを送信する。
④データを受信する。
⑤通信用のデータ形式を受信側のデータ形式に変換する。
⑥受信側がデータを受信する。
これを
日本のコンピュータと中国のコンピュータが会話をするということで例えると
下記のような処理により会話が成立しています。
①送信側の日本のコンピュータが日本語でデータを送信する。
②送信側の日本語の文字を世界共通語の英語のデータに変換する。
③データを送信する。
④データを受信する。
⑤世界共通語の英語のデータを受信側の中国語に変換する。
⑥受信側の中国のコンピュータが中国語のデータを受信する。
このように同じメーカー同士の通信であれば
データを変換するという必要はなかったのかもしれませんが
違うメーカー同士の通信は、異なるデータ形式なので
このように共通のものに変換して
送信したり受信したりしなければいけなかったのでしょう。
我々の会話も
日本人同士であれば変換の必要はありませんが
外国人と会話をする時には通訳という変換が必要になります。
その役割をプレゼンテーション層が担当しています。
このような「通信をするコンピュータ同士の会話の約束事」を定めているのが
「プレゼンテーション層」になります。
★プレゼンテーション層のまとめ
プレゼンテーション層って
難しいと思われている方も多々いると思いますが
通信をするコンピュータ同士の会話の約束事です。
プレゼンテーション層という言葉を聞いたことがある方は少ないと思いますが
そのようなルールに基づいて情報の交換が行われています。
ネットワークは
今やPCやスマートフォンで日々利用しているものだと考えますが
プレゼンテーション層を考えながら
PCやスマートフォンを使用している人は少ないと思います。
ただプレゼンテーション層というものは
●通信をするための約束事
●通信をするコンピュータ同士の会話の約束事
ということだけでも
このコラムを通じて理解していただけましたら幸いに思います。
プレゼンテーション層は
通信をするコンピュータ同士の会話の約束事です。
もしプレゼンテーション層に興味を持たれたら
少しずつ勉強してみてはいかがでしょうか？
ユーザとしては知る必要がありませんが
少しずつ覚えていくことで、点が線で繋がることも多々あります。
そうなると結構楽しくなるかもしれません。
これからIT業界を目指している人には
知っておいてほしい知識だと思いますが
少しずつ勉強していってほしいと思います。
★プレゼンテーション層について学ぶ方法は
プレゼンテーション層については
新入社員研修やIT・プログラミング関連の研修で
学ぶことができるようになっています。
【IT研修】
●「ネットワーク基礎」の詳細情報
https://itlaboj.com/courses/it_training/network_kiso/
★「ネットワーク基礎」習得に必要なもの
このコースの内容は基本的に座学になりますので
PCが1台あれば十分だと考えます。
オンラインで受講される人は
「Zoom」が利用できる環境があればいいと考えます。
特にシステム開発に直結する話ではありませんが
SEやプログラマになるための最初のステップになります。
みんなが楽しみながらコンピュータ・ネットワークの知識を習得してほしいと思いますし
将来のIT技術者を研修や動画コンテンツを通じて
育成していきたいと考えています。
私は日本全国に多くのIT技術者を育成できる研修を目指していきたいです。
そして一人でも多くの受講者に受講してもらい理解してもらえる研修を行いたいと思っています。
