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荒川栄一郎

初心者から業務で使う人までプログラミングを教える専門家

荒川栄一郎(あらかわえいいちろう) / IT・プログラミング関連

IT研究所株式会社

コラム

データリンク層って何? それは「お隣さんにデータを届けるための約束事」です!

2022年1月31日

テーマ:ネットワーク基礎

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: 人材育成 研修企業研修プログラミング教育

こんにちは!
IT・プログラミング関連講師の荒川栄一郎です。
本日は「データリンク層」について記述します。

ネットワーク10

★「OSI参照モデル」って何?

まず「データリンク層」についてお伝えする前に
なぜ通信ができるようになったのかを知る必要がありますので
「OSI参照モデル」の概要についてお伝えします。

現在はインターネットを利用して
HP(ホームページ)を閲覧したり
FacebookやTwitterなどのSNS(Social Networking Service)で
情報のやり取りを行うことができますよね。

この情報のやり取りには
データの通信が行われているのですが
通信を行うためには、いろいろな約束事があります。

ネットワークを利用した通信は
以前は同じメーカー同士の機器間でしか行うことができませんでしたが
異なるメーカーの機器でも通信ができるように
共通化に向けてネットワークの統一モデルが作成されました。

このネットワークの統一モデルのことを
OSI参照モデル」と言います。

OSIとは
「Open Systems Interconnection」の略語です。

「OSI参照モデル」は
国際標準化機構(ISO)によって策定された
コンピュータの持つべき通信機能を階層構造に分割したモデルです。

偶然にも「OSI」を逆から読むと「ISO」になりますが
ねらって命名されたのかは定かではありません。

「OSI参照モデル」の階層は
アプリケーション層(第7層)
プレゼンテーション層(第6層)
セッション層(第5層)
トランスポート層(第4層)
ネットワーク層(第3層)
データリンク層(第2層)
物理層(第1層)
の7層構造になっています。

もう少し簡単に言うと
コンピュータを含めたネットワーク機器間でネットワーク通信を行うための
7つの約束事が定められています。

このようにOSI参照モデルは「7つの層(レイヤ)」で構成されており
最下部の物理層がが「第1層」で
最上部のアプリケーション層が「第7層」となっています。

これが「OSI参照モデル」であり
これにより異なるメーカーの機器同士で
通信ができるようになりました。

★「データリンク層」の約束事って何?

「OSI参照モデル」は7つの約束事が定められていますが
「データリンク層」の約束事とは何なのでしょうか?

データリンク層」の約束事。。。
それは「お隣さんにデータを届けるための約束事」です!

コンピュータ同士で通信を行うには
必ず「送信側」と「受信側」があります。

「データリンク層」の約束事とは
送信側の「データリンク層」と受信側の「データリンク層」の間での約束事で
送信側から受信側の間にある隣接する機器の間でデータを届けるための約束事です。

例えば、ハガキや荷物などを送る時には
必ず送り状に送り主の住所と送り先の住所を書くと思います。

住所を書かなければ
送り先に届けることもできませんし
届かなければ送り主にも返すことができません。

住所を書いて
郵便物や荷物を郵便局や宅配業者にお願いした後は
もう物理的に郵便局や宅配業者の仕事になります。

例えて言うと
「データリンク層」や「物理層」は郵便局や宅配業者の仕事になります。

郵便物や荷物は
送り状に書いている住所に直接届くわけではありません。

いろいろな中継局を渡って仕分けされながら
最終目的地に届けられます。

この中継局に相当するものが
●ルータ
●無線LANアクセスポイント
になります。

例えば
自分のネットワーク内のPCから
相手のネットワークのPCに
データを送信する流れを簡単に表現すると下記のようになります。

①自分のPCからデータ送信する
②自分のネットワークのルータにデータを送る
③相手のネットワークのルータにデータを送る
④相手のネットワークのルータから相手のPCにデータを送る
⑤相手のPCがデータを受信する

「データリンク層」は
このように郵便局や宅配業者のような仕事をしているのですね!
確かに郵便物や荷物は、いろいろな中継局を経由して相手に届けられますね!

このような「お隣さんにデータを届けるための約束事」を定めているのが
「データリンク層」になります。

★データリンク層の主な通信プロトコル

「プロトコル」とは「ルール」とか「約束事」という意味です。

データリンク層の主な約束事には
イーサネット
無線LAN
があります。

イーサネット
英語では「Ethernet」と書きますが
主にPCなどで信号のやり取りに用いられている規格で
「有線LAN」の通信規格になります。

イーサネットは有線LANにおける規格であるため
ネットワークで共有するためにはLANケーブルが必要です。

イーサネットのケーブルの種類には
同軸ケーブル
光ファイバーケーブル
ツイストペアケーブル
があります。

無線LAN
無線通信を利用して
コンピュータ同士でデータの送受信を行うLANシステムの規格で
ワイヤレスLAN」とも呼ばれています。

また無線LANの規格には
多くの人が知っている「Wi-Fi」があります。

無線LANは電波で通信が行われており
悪意のある者に通信内容を盗聴される危険性があります。

それを回避するために
無線LANの通信は暗号化して通信が行われています。

★データリンク層のまとめ

データリンク層って
難しいと思われている方も多々いると思いますが
目的地にデータを届けるための約束事です。

データリンク層という言葉を聞いたことがある方は少ないと思いますが
そのようなルールに基づいて情報の交換が行われています。

ネットワークは
今やPCやスマートフォンで日々利用しているものだと考えますが
データリンク層を考えながら
PCやスマートフォンを使用している人は少ないと思います。

ただデータリンク層というものは
●通信をするための約束事
●お隣さんにデータを届けるための約束事
●郵便局や宅配業者の仕事
ということだけでも
このコラムを通じて理解していただけましたら幸いに思います。

データリンク層は
お隣さんにデータを届けるための約束事です。

もしデータリンク層に興味を持たれたら
少しずつ勉強してみてはいかがでしょうか?

ユーザとしては知る必要がありませんが
少しずつ覚えていくことで、点が線で繋がることも多々あります。
そうなると結構楽しくなるかもしれません。

これからIT業界を目指している人には
知っておいてほしい知識だと思いますが
少しずつ勉強していってほしいと思います。

★データリンク層について学ぶ方法は

データリンク層については
新入社員研修やIT・プログラミング関連の研修で
学ぶことができるようになっています。

【IT研修】
●「ネットワーク基礎」の詳細情報
https://itlaboj.com/courses/it_training/network_kiso/

★「ネットワーク基礎」習得に必要なもの

このコースの内容は基本的に座学になりますので
PCが1台あれば十分だと考えます。

オンラインで受講される人は
「Zoom」が利用できる環境があればいいと考えます。

特にシステム開発に直結する話ではありませんが
SEやプログラマになるための最初のステップになります。

みんなが楽しみながらコンピュータ・ネットワークの知識を習得してほしいと思いますし
将来のIT技術者を研修や動画コンテンツを通じて
育成していきたいと考えています。

私は日本全国に多くのIT技術者を育成できる研修を目指していきたいです。
そして一人でも多くの受講者に受講してもらい理解してもらえる研修を行いたいと思っています。

この記事を書いたプロ

荒川栄一郎

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荒川栄一郎(IT研究所株式会社)

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