AIに仕事を奪われる時代、会社員やフリーランスが「今すぐ動くべき」理由
育休中の起業準備が止まる、よくあるパターン
――新井さん、今日は「育休中の起業準備」についてお聞きしたいのです。育休に入って時間ができたから準備を始めようとしたものの、子どもが小さくてまったくまとまった時間が取れない、というご相談を最近よく聞きます。
新井:あれは本当に多いですよ。起業18フォーラムにも、育休中に動き出そうとして挫折した、というご相談が毎月のように届きます。共通しているのは、産前と同じペースで本を読もうとしたり、勉強会に出ようとして、子どもの泣き声で中断され続けて自己嫌悪になっているパターンです。
――子育てしながら勉強しようとして、結局できない、と。
新井:典型的な失敗、3つありますね。1つ目は、分厚いビジネス書を買って毎晩5ページしか進まず挫折。2つ目が、オンライン勉強会に申し込んだけど子どもが泣いて集中できず、「やっぱりダメだ」と罪悪感を抱える。3つ目は、ブログやSNSを始めて毎日更新を目標にしてしまい、3日で止まる。これ、現場でずっと見てきた光景です。
産前のリズムから抜け出すのが第一歩
――どれもよく聞く話ですね……。共通する原因は何でしょう?
新井:産前のリズムを引きずっていること、ここに尽きますよ。子どもが昼寝した30分、夜寝かしつけた後の30分、朝の授乳後の30分、こういう細切れを積み上げる前提に切り替えないと続かない。「まとまった2時間を確保しよう」と思った瞬間、もう負け戦です(笑)
――まとまった時間を取るのではなく、30分単位で組み立てる、ということですね。
新井:そうそう。育休中の時間問題って、量を増やすのではなく、質を変える話なのですよ。30分しかないなら、その30分でできることを準備しておく。これだけで、子どもが寝た瞬間に手が動き出すようになりますよ。
「読む・書く・考える」を分けると一気に続く
――30分の使い方に、何かコツはありますか?
新井:あります。育休中の30分は、「考えるだけ」「読むだけ」「書くだけ」に分割してください。同時並行で複数のことをやろうとすると、子どもの中断で全部止まりますから。
――今日30分は読む、明日30分は書く、その次の30分は考える、と分けるイメージですか?
新井:まさにそれです。「読む」と「書く」を1枠で両方やろうとすると、読み終わる前に泣き声で中断、書き始める前に時間切れ、で終わる。1種類に絞るだけで、進む実感が一気に出てきますよ。
復職前にやっておきたい「最初の1円」体験
――育休が終わるまでに、ゴールとしてどこまで進めばいいでしょうか?
新井:復職前に「最初の1円」を稼ぐ体験まで終わらせる、ここが最大の目標です。具体的には、知り合い2〜3人に向けて、自分の経験を活かした最小単位のサービスを提供してみる、という小さな試運転ですよ。
――いきなりお金を取るのは怖いですが……。
新井:怖いのが普通です。だから、まずは知人に声をかけることから始める。実際にこんな方がいました。30代後半の元事務職の女性で、育休中の2児の母です。育休前の事務職で身につけた書類整理の経験を、保育士向けの書類デジタル整理代行というニッチに絞り直したのです。
――身近な人がターゲットですね。
新井:1歳児の昼寝中に毎日30分、知り合いの保育士さん2人に試運転を提案。復職時点で月2〜3万円の継続収入が立って、復職後も時短勤務の合間に続けられる形になっていますよ。
育休中だけで「全部終わらせる」と決めない
――最後に、育休中に準備を始めたい方にメッセージをお願いします。
新井:育休中だけで完結させようとしない、ここが意外と大事ですよ。「育休中で全部終わらせる」と決めた瞬間、無理が生まれて挫折に繋がる。復職後も続けられる前提で設計するから、結果的に育休中の準備も加速するのです。
――無理なく、長く続けられる形がいいですね。
新井:今夜の30分でやることを1つだけ決めるとしたら、明日からの「30分単位準備リスト」を作ること。「考えるだけ」「読むだけ」「書くだけ」の3種類に分けて、各5項目ずつ書き出しておく。それだけで、子どもが昼寝した瞬間に手が動き始めますよ。
――今日もとても参考になりました。ありがとうございました。
新井:こちらこそ、ありがとうございました。
起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)
新井一氏プロフィール
起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア26年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。
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