任意売却▶ 「リースバック」は危険!要注意!
悪質な業者のたくらみを阻止
債権回収会社にて働いていた時の話です。
都内の築浅マンションのお客様、様々な事情から住宅ローンの返済が不可能となり、任意売却を進めていました。
ポストに入っていたチラシを見て、首都圏の中堅どころの不動産会社に任意売却を依頼。担当者は15年以上のベテラン営業マンでした。
しかし、中身は悪徳でしたね。
私がマンションの適正相場を調査したところ、およそ2,800万円程度の価値があるとわかりました。
お客様は購入時に頭金を多めに入れていた事から、残るローンは2200万円程度でした。
当初、2800万円程度から販売開始を指示しましたが、なかなか売れない。2回目に貰った販売活動の報告書を見て、何か怪しいなと思い、お客様に連絡をしました。
私「依頼先の不動産会社から頂いた販売活動の報告書ですが、反響が無いとの事で、状況はいかがですか?」
お客様「そうなのです、最初の頃1~2件の内覧があったきり、全く無いのです。最初は2,800万円ですぐ売れると言われていたのですが、先日は、反響が無くなっているし、私の住宅ローンの残りが2,200万円程度だから、2,300万円であれば直ぐに買取ってくれる業者がいるので、早期売却で検討して下さいと言われ、そうするべきなのかな?と悩んでいました・・・」
要するに、2,800万円の価値あるマンションであるが、お客さんは2,300万円で売れれば債務が¥0になる。お客様さえ口上手く丸め込めば、買取業者と手を組んで不動産会社は大きな利益に繋がる・・・
悪い担当者でしたね。もちろん阻止しました。
正直、当時の私の立場では「住宅ローンの回収」が出来れば良いので、極端に言えば2,300万円で許可しても全額回収になります。しかし、そういう訳にはいきません。
お客様に「騙されていませんか?不動産会社を変えるべきだと思います。」とご説明させて頂き、すぐに他の不動産会社を探し、依頼中の悪徳営業マンにも媒介契約解除を求めたところ、マズイと思ったのか、当初1件目の内見をしたお客様が買いたいと言っているとの話を持ち出してきて、結果、2,750万円で売却をする事が出来ました。
恐らく、1件目のお客様が2,750万円で買うと決めていたのだが、それを売主や私達に隠して、反響が無くなったと偽り続ける事で、限りなく安い売却で妥協するのを待っていたのでしょうね。
もちろんですが「要注意業者」リストに入れました。
結果、諸費用を除き、250万円以上の資金が手元に残ったお客様からは御礼の電話を頂き、無事に解決して喜んで頂けました。