◆家族の法律知識 ①◆ 相続が始まった場合、金融機関に対してどうすればいいの?

山口里美

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テーマ:相続手続き

こんにちは!
司法書士 行政書士 山口里美です。

GW後半を控えて、この時期だからこそご家族が集まられることも多いと思います。


そこで、本日から「家族の間で知っておいた方がよい知識」につきお話を始めてみます。

第1回目の本日は、万が一の場合から・・。

家族の法律知識① 金融機関の手続き


金融機関が預貯金の口座名義人が亡くなったことを知った時、
その口座を凍結し、預貯金の入金、出金、引き落としが一切できなくなります。

金融機関はどうやって口座名義人の方の死亡を知るのでしょうか。
新聞の葬儀の案内をチェックしたり、
著名人や地元での付き合いで死亡を確認することは多々ありますが、
一般の方の場合、相続人から金融機関へ告知しなければ、
なかなか金融機関は知る機会がないのが現実です。

「お金が引き出せなくなると大変!」
毎日の生活に必要な金銭や、公共料金、マンションの管理費などの
引き落としが出来なくなると大変なので、
死亡の事実を知らせない相続人の方もいらっしゃるように伺います。

でも、
被相続人が亡くなられた場合、できるだけ早く金融機関へ届け出を行うことをお勧めいたします。

判例によりますと、相続開始と同時に金融機関の預貯金などは、
相続人各人の法定相続分に応じて相続されており、各相続人は、遺産分割の協議を行う前に、
自分の相続分について払い戻しを請求できることになっています。

しかし、実務では、相続人全員の同意書または遺産分割協議書がなければ
引き出しの手続きに応じてもらうことはかなり難しいです。

どなたかが、金融機関へ死亡したことを届け出ることなく、現金出金をしてしまうと、
後日、残高や出金記録を調べた結果、明らかに死亡後に引き出している事実が判明し、
相続人間で遺産分割協議をする際にトラブルや争いになる可能性が考えられます。

本当に大変だとは思いますが、
相続開始後は、速やかに金融機関の所定の手続きを取るようにしましょう。

やむを得ない場合には領収書とその際のメモを


やむをえず、葬儀費用や病院代の支払いなどで急を要する場合には、
必ず「領収書」を取り、その事実を控えるようになさってください。

後日、相続人間で遺産分割協議を行う際に、
トラブルとならないように相続人間の信頼関係を築いておくことも大切です。


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山口里美(行政書士)

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