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松原昌洙

共有名義不動産の売買、仲介に強い不動産会社社長

松原昌洙(まつばらまさあき) / 相続アドバイザー

株式会社中央プロパティー

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コラム

共有不動産は売却しにくい!専門家への相談が解決への道

2018年7月7日

テーマ:共有名義不動産について知っておくべきこと

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 共有不動産

共有不動産を売却したいが売却できない。そうした際は、やはり専門家のサポートが必要になります。今回は、共有不動産売却時の売却先や価格について解説します。

共有不動産は売却しにくい!専門家への相談が解決への道

共有不動産の買い手が見つからない

共有不動産の売却には共有者全員の同意が必要です。10人の共有者がいて9人までは売却に賛成でも、1人の共有者が反対であれば売却することはできません。

また、共有不動産の共有者にはそれぞれ「持分」があります。売却に反対する人の持分が他の共有者にくらべ格段に低い場合でも事態は変わりません。その人が反対であれば売却することはできません。

こうした状況から離脱する有効な方法が「一部売却」です。自分の持分のみを売却するということです。しかし、その買い手を探すのは簡単なことではありません。持分を買い取ったとしても、買い取った人には、売却した人と同じ制約が課せられることになるからです。

投資家と買取業者の違い・特徴

上記のような状況下であっても、共有持分の売却に応じる人がいます。投資家と買取業者です。いずれも持分を買い取ることによって利益を得ることを目的にしているわけですが、両者には大きな違いがあります。

投資家にとって共有持分を買うことは資産運用の一つです。たとえば、共有名義になっている賃貸マンションがあるとしましょう。投資家がその共有持分を保有すれば、賃貸マンションの賃料収入が投資家に分配されることになります。投資家にとって共有不動産の持分は株や債券と同じなのです。あるいは、共有名義になっている住宅の持分を購入し、その後、他の共有者と交渉して残りの持分も買い取り、住宅を単独名義にして売却するという手法を採ることもあります。

これに対し、買取業者の持分購入の目的は「転売」です。持分を転売して利益を得るわけです。しかし、そのためには、持分の買取価格を抑えなければなりません。つまり「買い叩く」ということになるわけです。実際、買取業者のなかには適正価格を無視した買い値を提示する業者が少なくありません。

また、買取業者も投資家と同じように、ある住宅の共有持分を購入し、その後、住宅を単独名義に変更して売却することもあります。しかし、ここにも大きな違いがあります。

投資家が持分を購入する場合、一般的に専門の不動産仲介業者が間に入ります。そして、仲介業者は、投資家に対し不動産鑑定士の評価に基づいた価格を提示します。

しかし、買取業者の場合、不動産鑑定士の評価という客観的なものを排除し、独断で買い取り価格を決めることが多いのです。買取業者には法人が多いのですが、必ずしも個人である投資家より法人のほうが信用できるとは言えないのです。共有持分の売却について買取業者(不動産業者)をおすすめすることはできません。

売却価格については「共有減価」を考慮する

共有不動産の持分を売却する場合、その価格はどうなるでしょう。ここに時価1000万円の共有不動産があり、それを兄のAさん、弟のBさんの2人が共有しているとします。持分はそれぞれ1/2としましょう。そして、弟のBさんが自分の持分を第三者に売却したいと考えているとします。

この場合、時価1000万円の不動産に対する持分が1/2ですから、売却価格は1000万円×50%=500万円となりそうですが、実は、単純にそのようにはなりません。

持分を買い取ったとしても、買い主にはその不動産の利用について、他の共有者(この例では兄のAさん)とさまざまな交渉が必要になります。そうしたことを考慮し、共有不動産には「共有減価」というものがあるのです。

共有減価、つまり、割引きということですが、一般的に共有減価の割引率は20~30%程度です。すると、この例では、「共有不動産1000万円×50%(持分1/2)×70%(割引率30%)=350万円」ということになります。(不動産の状況によっては割引率がもっと高い場合もあります)。

共有持分の買い手として頼りになる不動産仲介業者

共有不動産について紛争が起きた場合、法律の専門家である弁護士のサポートが必要になるケースがあります。また、登記については司法書士という専門家がいます。こうした専門家のサポートは大切ですが、共有持分の買い手についてはどうでしょう。買い手が見つからなければ売却はできません。

共有持分の買い手を探すには、たとえば法律上の知識、登記の知識だけではなく、そのふたつを持ちつつ、同時に買い手を知っている人が一番、頼りになることになります。そうした点で考えられる専門家は、共有持分の売買の経験がある共有名義専門の不動産仲介業者になります。

また、共有持分の買い手としては投資家と買取業者があるわけですが、先にお話したように、買取業者(不動産業者)はおすすめできません。すると買い取り相手は投資家に絞られます。しかし、個人が独力で投資家を探すのは困難です。

そこで、共有持分の買い手としては、不動産仲介業者のなかでも投資家のネットワークを有する業者が最も頼りになるということになります。共有持分の買い手については、こうした点からの判断が重要になります。

この記事を書いたプロ

松原昌洙

共有名義不動産の売買、仲介に強い不動産会社社長

松原昌洙(株式会社中央プロパティー)

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