シニアの豊かなキャリアと経験知を活用し、中小企業の経営課題への取り組みを支える（3/3）

得意分野のスキルと経験知をあわせ持つ“できる人材”のデータベース構築を目指す

　登録中の個人パートナーは、町田地域を中心に数十人。企画・マーケティングのほか、設計・研究開発といった技術系、接客・サービス業など業種も業務内容もさまざま。海外事業に携わった人が多いのも特長とか。
　
　「シニアには、長年培った事業や組織運営のスキルと経験知があります。目まぐるしい変動の時代を、40年以上の長きにわたってけん引してきた貴重な知見を、このまま埋もれさせるわけにはいきません」
　
　とは言え「多様なリクエスト全てをカバーできるほどの人材データベースには、まだ十分とは言えない」と、相模原や八王子といった周辺地域へも、人材を求めて足を運びます。

　「双方の条件が合えば、契約期限を迎えた後、企業との直接雇用へ移行するのも自由。もたらした成果の定着を図るためにも、また個人の働き方の一例にもなるでしょう」
　
　今や地域活動もシニア世代が主力。時間の制約をコントロールしながら、フレキシブルに動ける存在として重宝され始めています。
　「一朝一夕に構築できないヒューマンパワーは、テクノロジーをもってしても簡単には補えません。特にチーム全体のチカラを引き上げる場面で、シニアの知恵が生かされます」と羽多野さん。
老練戦士の底力に期待は高まります。

（取材年月：2023年5月）

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