映像制作会社に丸投げしたしたら、全く目的達成できない理由

花澤宏幸

花澤宏幸

「いい動画ができた」で終わっている会社が多すぎる

映像制作の仕事をしていると、こういう相談が月に何度か来る

「100万円かけて動画を作ったのに、全然問い合わせが来ない」

聞いてみると、制作会社に丸投げして、
納品されたものをホームページに貼り付けただけ
YouTubeにアップして、あとは待っている状態

動画の仕上がりは悪くない
むしろ映像としてはきれいだ

でも、集客はゼロに近い

これは映像制作会社のせいではない
発注した側の設計ミスだ

映像制作会社が請け負っているのは「映像を作ること」だけ

ここを誤解している経営者が驚くほど多い

映像制作会社のゴールは納品

尺、画質、構成、テロップ、BGM
これらが発注通りに仕上がれば、彼らの仕事は完了する

集客につながるかどうかは、最初から契約の範囲外なのだ

映像制作会社に「集客できる動画を作ってほしい」と頼むのは、印刷会社に「この名刺で仕事が取れるようにしてほしい」と頼むようなものだ


印刷会社は名刺を綺麗に刷る
どう使うかは、渡した本人の話

映像も同じ構造になっている

「誰に見せるか」が決まっていない映像は機能しない

集客に使えない映像には、共通の特徴がある

  1. 会社の歴史と代表の想いが詰め込まれている
  2. サービスの特徴を網羅しようとしている
  3. 「伝わるといいな」という空気だけがある
  4. 誰に向けて作ったか、本人も説明できない


これは映像の問題ではなく、戦略の不在

映像を作る前に決まっていなければならないことがある

ターゲットは誰か
その人はどこで何をしているときにこの映像に触れるのか
映像を見た後に何をしてほしいのか
その行動を促す導線はどこにあるのか

これが設計されていない状態で、どれだけ良い映像を作っても
それはただの自己満足のコンテンツになる

あなたの映像は、どこで誰に見られているか把握しているか

ひとつ聞かせてほしい


今、自社の映像コンテンツを見ている人が
どういう経路で辿り着き、見終わった後にどこへ行っているか
数字で把握しているか


この質問に即答できる経営者は、実際にはほとんどいない

「なんとなくホームページに貼ってある」
「YouTubeのチャンネル登録者数は見ている」

それは映像の存在確認であって、営業導線の設計ではない

映像制作会社が教えてくれない「その先」の話

ある製造業の会社が、自社の強みを伝える3分の動画を作った
制作費は80万円
完成度は高く、代表も満足していた

ただ、その動画はホームページのトップページに埋め込まれているだけだった
問い合わせフォームまでの導線が4クリック以上ある
スマートフォンでは動画が自動再生されない設定のまま
SNSには一度も投稿されていなかった

6ヶ月後、問い合わせはゼロ件

動画の問題ではない
動画を置く場所と、その先の設計が完全に抜けていた

映像制作会社は、この部分を指摘しない
指摘するインセンティブがないからだ

彼らの売上は制作費から生まれる
ホームページの構造や、SNS運用や、営業フローは関係ない

映像が機能するのは「文脈」の中に置かれたときだけ

映像単体に力はない

どの媒体で
どのタイミングで
どんな状態の人に見せて
見た後に何を用意しておくか

この文脈が設計されて初めて、映像は営業ツールになる

たとえば展示会の後にフォローメールを送るとき
そこに商品説明の映像リンクを入れるだけで、商談の質が変わる

これは映像の力ではなく、映像を使うタイミングと場所の設計の力

SNSに投稿するにしても、投稿のテキスト文と映像がセットで設計されているかどうか
投稿を見た人がプロフィールに飛んだとき、何が待っているか
プロフィールから問い合わせまでのステップが何段階あるか

全部つながっている

丸投げが機能しない本当の理由

映像制作会社に丸投げして集客につながらないのは
映像制作会社が無能なのではない

映像制作という川下の仕事だけを発注して、川上の戦略を誰も持っていなかった


これが問題の本質だ

誰がターゲットを決めるのか
誰が媒体設計をするのか
誰がSNSと連動させるのか
誰が営業フローに組み込むのか

これらを誰も担っていない状態で
「映像を作れば集客できる」という前提で動いている

結果として、映像は完成するが、集客導線は何も変わらない

映像は目的ではなく手段だ
その手段を何のために、どう使うかを設計する役割が
発注の構造の中に存在していないことが、根本の問題だ

映像を「作って終わり」にしないために

映像制作を検討しているなら、制作会社に連絡する前に
まず自分に問いかけてほしい

  1. この映像を誰に見せるのか
  2. その人はどこでこの映像に触れるのか
  3. 見た後に何をしてほしいのか
  4. そこまでの導線は設計されているか


これに答えられない状態で制作に入れば
どれだけ良い映像を作っても、結果は同じになる

ブライトビューメディアでは、映像を作る前に「誰に何を届けて、その後どう動いてもらうか」という営業導線の設計から一緒に考える
費用の話は、その後だ

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花澤宏幸
専門家

花澤宏幸(映像戦略ディレクター)

株式会社ブライトビューメディア

20年の法人営業で培った課題整理力を生かし、映像制作を企画段階から支援。「誰に何をどう伝えるか」を整理し、採用や広報の目的に沿った映像活用を提案します。

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