中高年層の新たなお付き合いの形「通い婚」とは?
結婚相談NPOの影山です。最近、シニア婚活をサポートさせていただく機会も増えてきたので、久しぶりにシニア婚活ネタを‥今回はシニア世代=結婚率が高かった世代=再婚が多いという事で、切っても切れない相続問題について触れたいと思います。
シニア婚で注意しておきたい相続問題
以前のパートナーとの間にお子様がいらっしゃる場合、相続問題には注意が必要です。法律上、離婚後に相続権を持つのは実子だけ。しかし、再婚した場合、新しいパートナーが2分の1の相続権を持ちます。
例え、前パートナーとは10年連れ添っていて、新しいパートナーとは1年しか結婚生活を送っていなかったとしても、相続権は変わりません。特に女性の場合、家庭に入るケースが大半です。もしその家庭に前妻のお子様がいらっしゃったら‥突然現れた人に半分相続されると考えると、お子様だけでなく、ご親族も複雑な思いをされるでしょう。気持ちがこじれると「財産目当てでは?」と冷やかに見られてしまうかもしれません。
このような事が無いよう、再婚前に相続問題をクリアにしておく事をおすすめします。
相続問題の対策方法(1)遺書を残す
オーソドックスなやり方は遺書を残すことです。その際に「遺留分以外の財産を全て子供に相続させる」というカタチをとっておくと良いかもしれません。
ただ、再婚後、老後の面倒や介護などを行ったにも関わらず、相続権がないのは納得できませんよね?お子様側も「ここまでしてもらったのに」と気を遣うこともあります。
そこで、よく用いられるのが再婚後の結婚期間に応じて、相続分を変えるやり方です。5年未満なら4分の1、20年以上なら2分の1といったルールをつくり遺書に記します。
再婚前と再婚後の財産について、線引きをはっきりさせておくのも手段のひとつです。「再婚後に築いた財産の相続権は新しいパートナーにある」と明記しておけば、無駄な争いの芽を摘むことにつながります。
相続問題の対策法(2)夫婦財産契約制度
欧米では結婚の際に「離婚時の財産分与について契約を交わす」という話があります。「めでたい席で離婚の話をするなんて、さすが契約社会だなあ」と感心したものです。実はこのような制度は日本にも古くからあります。
明治時代に生まれた夫婦財産契約制度です。日本人の気風に添わなかったことから、あまり知られていませんが、この制度は、男性、女性ともに財産を持っている場合にピッタリです。
結婚前に、お互いの財産の所有権について話し合い、契約を締結。契約書を法務局に提出し、その後、婚姻届を提出します。
「結婚前からお金の話なんて、気が引ける」といった気持ちもわかります。でも、それ以上に、お互いの人生を真剣に見つめ、ともに問題を解決して行くことが大切ではないでしょうか。
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