[会計・ファイナンス・IRの英語]英文メール・こんな間違えがあなたの評価を落とす!
グローバル企業の会計や財務担当者の大きな役割のひとつが、定期的な業績報告メールを書くことです。
数字(実績・予算との差異やパーセントで表す達成率など)は、わかりやすい表にまとめたり、グラフにするなどの工夫ができますが、補足コメントをどう書くかが腕の見せどころ。
社内にある資料や、ネットで検索できる他社のレポートなども参考に、ライティングを磨いていきましょう。
社内のサンプルを参考にする
これまでにどのようなレポートが社内で使われていたのか、お手本があれば、そこからスタートしてください。
業界特有の用語、会社独自の略語、比較的フォーマルなスタイルを好むのか、インフォーマルな表現を好むのかの参考になります。
ネイティブが書いた良いサンプルがあればベストですが、ノンネイティブのものでも、これはわかりやすいと思ったものがあれば、参考になります。
キーメッセージが何か、その理由・背景は何かをしぼる
正式な業績報告書であれば、市場環境、売上、コスト、利益、粗利や利益率、予算進捗度や前年度との対比など、報告することはたくさんあります。
一方、メールでの報告は速報的なニュアンスが多いです。
特にこのメールで伝えたい大事な点を最初に洗い出し、そのメッセージを軸に書きましょう。
業績報告のメールの受け手は、管理職であることが多く、たくさんのメールを様々な人たちから受けとる、多忙な人たちです。
最後まで長いメールをしっかり読んでくれると期待してはいけません。
全部は読んでもらえなくても、ここはしっかり押さえてほしい点をわかりやすく、最初に書くようにしましょう。
グローバル企業の英語決算報告を真似てみる
プロフェッショナルな業績報告メールを書きたくても、お手本がない場合、どう学んだらいいかというご質問をよく受けます。
ネットでビジネス英語サイトから情報を探しても、なかなか具体的なヒントはありません。
おススメは、グローバル企業のサイトのIR情報などをのぞいてみること。
世界中に投資家、カスタマー、取引先、そして従業員などがいるグローバル企業が書く業績報告は、非常にわかりやすい英語で書かれていることが多いです。
自分の会社と同業のグローバル企業などのものが、特に参考になります。
例えば、こちらの会社の報告書、Mercedes-Benz Group Full Year
冒頭のキーメッセージのまとめ方が、とてもすっきりしていますね。
”Mercedes-Benz Group achieved strong financial results for the fiscal year 2021 ended December 31, while accelerating its strategy as a pure-play manufacturer of desirable cars and vans.”
「メルセデス・ベンツ・グループは、2021年12月期において、魅力的な自動車とバンに専念するメーカーとしての戦略を加速させつつ、好調な業績を達成しました。」
A achieved strong financial results for B, while ~.
A は、while以下の状況を反映しつつ、B の期間に好調な業績を達成しました。
A や B を置き換え、while以下の文章を考えることで、このセンテンスは非常に応用がききます。
とてもシンプルですが、メルセデスのような大企業でも、業績報告にはわかりやすい、基本のスタイルをとっているということです。
自社の先月の業績を、このスタイルで言うとどう表現できますか?
ぜひ自分で考えてみてください。
グローバル企業の業績報告レポートやアニュアル・レポートは、会計・ファイナンス・IR担当者にとって、抜群の教材です。ビジネス英語のテキストや、単語集を使うだけでなく、実践的な英語を学ぶ生きた題材です。
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