「おいしいパン」を支える技術と人間力を育み、成功するベーカリーへ（1/3）

国内外で500店近くを手掛け、製パン技術指導や商品開発で豊富な実績

　国内外のベーカリーに向け、より良いパン作りをアドバイスする「Mars9Company（マーズナインカンパニー）」代表取締役CEOの椎葉友仁さん。新規出店のプロデュースから商品開発、製パン技術やオペレーションの指導、店舗デザインまで、サポート内容は多岐にわたります。

　これまで500店近くのベーカリーでコンサルティングを手掛けてきた椎葉さん。中でも力を入れるのが、パン作りの技術指導です。日進月歩で進化する新しい技術を取り入れながら、現場スタッフにも〝分かりやすく・作りやすい〟製法をレクチャーします。
　「科学的な根拠に基づいた製パン理論だけでは、温度や湿度、水質など環境や素材の違いに対応できません。理論と実際のギャップをひも解き、『この工程、材料はなぜ必要なのか』が腑に落ちるようお伝えできます」

　大事にしているのは、クライアントのレシピを尊重すること。もともとのテーマや訴求ポイントを残しながら、より良い配合や発酵時間などを提案し、バランスを整えることで強みをブラッシュアップします。
　「生地がおいしくなってリピート率が上がったなど、売り上げに直結する成果のほか、作業に携わるスタッフの知識レベルが上がり、能動的に行動できるようになったと喜ばれることも多いですね」

　最近増えているのが、中国や韓国など海外企業からの依頼です。
　「食のグローバル化が進み、やわらかくて食べやすい日本のパンは、世界的に注目を集めています。自社ならではの味を出すのが難しいという相談が多く、コンビニや製パン会社などで、商品開発や技術指導を行っています」

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