言葉が軽くなる社会で、私たちは何を失っているのか ― 教室で強い言葉を許さない理由 ―

仁田楓翔

仁田楓翔



小学生から中学生、そして高校生まで。

年齢に関係なく、強い言葉をほとんど躊躇なく口にする子が増えています。

それは怒りの爆発ではなく、日常会話の中で、まるで口ぐせのように使われることも少なくありません。

本来なら、使う前に一度立ち止まるはずの言葉が、
考える間もなく放たれている。

私は、この変化を個人の問題だとは思っていません。

言葉が軽くなったのは、子どものせいか


「最近の子どもは言葉づかいが悪い」
そう言って片づけるのは簡単です。

けれど、子どもたちは大人の社会をそのまま写しているだけではないでしょうか。

SNS、動画、ニュース、コメント欄。

強い言葉ほど目立ち、過激な表現ほど拡散される社会。

そこで使われている言葉は、本当に「重さ」を伴っているでしょうか。

言葉が軽い社会は、思考も浅くなる


言葉は、思考そのものです。
丁寧な言葉を使うには、考える時間と想像力が必要です。
しかし強い言葉は、考える工程を一気に省略できてしまう。
・理由を説明しなくていい
・相手の立場を想像しなくていい
・感情を整理しなくていい

便利ですが、その分だけ、思考は育たなくなります。

教室で「禁止」している本当の理由


私の教室では、強い言葉や汚い言葉づかいを明確に禁止しています。

それは道徳教育でも、管理でもありません。
「考える力を、言葉の雑音から守るため」です。

言葉を選ぶことをやめた瞬間、思考も、対話も、止まってしまうからです。

おかしい、と言い続ける大人でいたい


言葉の価値が下がっていく流れを、「時代だから」と受け入れてしまうのは簡単です。

けれど私は、それはやはり、おかしいと思っています。
言葉を雑に扱う社会は、人を雑に扱う社会につながる。

だからこそ、子どもたちに関わる大人が、「それは違う」と言い続ける必要がある。

勉強以前に守るべきもの


学力よりも先に、社会で生きるために必要な土台があります。

それは、
言葉を大切に扱う力。
言葉を選べる子は、
考えを選べる子です。

私は教室で、その当たり前を、当たり前として伝え続けたいと思っています。

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仁田楓翔
専門家

仁田楓翔(塾講師)

BesQ

自己肯定感を育て、子どもが自ら学び始める仕組みをつくる教育。小さな成功体験を丁寧に積み重ねることで、「できない」から「できた」に変わる瞬間を設計し、やる気に頼らず成績と意欲を同時に伸ばします。

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