“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
「毎日勉強しているのに成績が上がらない」
「本人なりに努力しているのに、結果が出ない」
こうした相談は、教育現場では決して珍しくありません。
むしろ近年、増えている印象すらあります。
一見すると、この状態は「あと一歩」「継続すれば伸びる途中段階」に見えます。
しかし実は、教育的に最も注意が必要な状態でもあります。
危険なのは「努力 × 不正解な設計」
問題は、努力そのものではありません。
問題は、努力が成果につながらない構造にあります。
学習には必ず「処理の順序」と「負荷の限界」が存在します。
文字を正確に読む
内容を理解する
情報を一時的に保持する
設問に合わせて再構成する
これらはすべて、脳内では別々の処理です。
ところが多くの学習現場では、これらを同時に・大量に求めてしまっています。
結果として、「一生懸命やっているのに、脳が常にオーバーフローしている」という状態が起きます。
成績が伸びない本当のリスクは「自己評価の崩壊」
努力していない子は、まだ救いがあります。
本人も「やっていない」という自覚があるからです。
しかし、努力しているのに伸びない子は違います。
やっている
頑張っている
それでも結果が出ない
この経験が繰り返されると、子どもは次第にこう考え始めます。
「自分は、やってもできない人間なんだ」
これは学力の問題ではありません。
自己評価の問題です。
一度ここまで下がった自己評価は、新しい挑戦そのものを避ける方向に働きます。
結果として、
問題に手をつけなくなる
思考を止める
失敗しない選択だけをする
といった行動につながっていきます。
見直すべきは「量」ではなく「負荷のかけ方」
この段階で「もっと努力しよう」「量を増やそう」とすると、
状況はさらに悪化します。
必要なのは、努力量の追加ではなく、課題設計の再構築です。
同時に求めている処理は多すぎないか
今の段階で本当に必要な作業か
成功体験が生まれる設計になっているか
これらを一つずつ見直すだけで、同じ子が、同じ時間勉強していても結果は大きく変わります。
伸びる子に変わる瞬間
多くの子どもは、「能力が伸びた瞬間」ではなく、
「やり方が合った瞬間」に変化します。
努力しているのに伸びない子ほど、本来は伸びる可能性を多く持っています。
だからこそ、その努力が空回りしている状態を
「まだ大丈夫」と見過ごしてはいけません。
努力しているのに伸びない。
それは「根性が足りないサイン」ではありません。
学びの設計が、その子の脳の使い方と合っていないサインです。
子どもに努力を求める前に、大人側が一度、設計を疑う。
それが、学びを前に進める一番の近道になることも少なくありません。
本コラムで述べたように、「努力しているのに伸びない」状態は、
学力ではなく学びの設計を見直すことで大きく変わるケースが少なくありません。
葛西で個別指導塾を運営するステップアップ塾Besqでは、
勉強量や根性論ではなく、一人ひとりの処理特性に合わせた学習設計を重視しています。
学習の進め方に悩まれている方は、教え方以前に「設計」が合っているかを見直す一助として、教室の取り組みをご覧いただければと思います。
ステップアップ塾Besq(葛西・個別指導)



