“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
BesQ
教育ディレクター/発達支援士
仁田 楓翔
子どもの学力について相談を受ける中で、保護者の方から最も多い質問のひとつが、
「宿題は多い方がいいのでしょうか?」
「たくさんやれば成績は上がりますか?」というものです。
結論から言えば
宿題の“量”は成績を上げません。
むしろ、量が多いほど学力が伸びにくくなるケースは珍しくありません。
これは感覚的な話ではなく、脳科学や学習心理学が示す“明確な理由”があります。
宿題の量が多いほど、ワーキングメモリが限界を迎える
脳には「ワーキングメモリ」と呼ばれる、“覚えながら考える力”があります。
この容量は、子どもでも大人でも大きく変わらず、4〜7項目で上限に達すると言われています。
つまり
大量の漢字
繰り返しの計算ドリル
テキスト10〜20ページの宿題
このような“作業量型の宿題”は、脳の処理能力を超えてしまうことが多いのです。
結果として、
とりあえず埋める
手を動かすだけになる
理解していないのに終わらせる
という「やった気だけ残る学習」になり、成績向上にはつながりません。
宿題が多いと、意志力が先に尽きる
人間の意志力は“筋肉のように消耗する”と言われています。
これを 「意志力の消耗理論」 と呼びます。
学校の提出物
習い事
日常の決断
スマホの誘惑に抗う力
これらすべてに意志力を使っており、夕方〜夜になると、誰でもエネルギーが枯渇します。
そこに“大量の宿題”が来ると、「わからない」「進まない」「やる気が出ない」
という状態になり、理解する前に意志力がゼロになるのです。
これでは成績が伸びるはずがありません。
「やればできる子」ほど、量でつまずく
意外に思われるかもしれませんが、“本来できる力がある子”ほど、大量の宿題で伸び悩みます。
理由はシンプルで、量が多いほど、質が落ちるから。
本来は、
一問一問を丁寧に理解すればできる
ポイントさえ押さえれば伸びる
というタイプの子でも、宿題で手一杯になってしまうと本質に触れられません。
宿題が原因で成績が落ちるケースは、決して珍しくないのです。
脳科学が示す「正しい家庭学習量」は“短く・深く”
では、家庭学習はどれくらいが最適なのでしょうか。
学習科学や脳科学の研究を踏まえると、最も効果的なのは次のスタイルです。
● 1回10〜20分
● 目的をひとつに絞る
● 「理解したか」だけ確認する
● 成功体験を残して終わる
量ではなく、“今日の学びが脳に残ったかどうか”
これがもっとも重要です。
BesQの生徒でも、この方式に切り替えて 短期間で成績が跳ね上がるケースは非常に多くあります。
学力を伸ばすカギは「量」ではなく“脳の使い方”
宿題が多いほど頑張っているように見えますが、最新の研究は明確に逆の結論を示しています。
・短く集中して
・理解しながら
・成功体験を積む
この3つが揃ったとき、子どもの脳はもっとも効率よく成長します。
「たくさんやっているのに成績が上がらない」
そんなときは、量ではなく やり方 を見直すことが、最短で成果につながる道です。
【最後に — ステップアップ塾BesQ(葛西)より】
葛西にある ステップアップ塾BesQ では、ノルマ達成型×個別指導で、短い学習でも成果が出る“質重視の学び方”を徹底しています。
「やっているのに伸びない」「勉強のやり方が合っていない」
そんなお子さまほど伸びやすい塾です。
無料体験授業(2回まで)も行っておりますので、
ぜひお気軽にご相談ください。
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