“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
―― BesQ代表・仁田楓翔
「もっと頑張りなさい」
「どうしてこんな問題もできないの」
そんな言葉が、子どもの心に何を残すか。
私は長年の指導を通して、ひとつの答えに行き着きました。
劣等感は、学力を伸ばすどころか“脳のブレーキ”になる。
逆に、劣等感を抱かせない指導は、子どもの脳を最速で伸ばす。
これは優しさだけの話ではなく、脳科学と教育心理学にも裏づけがあります。
劣等感が“学びを止める”理由
子どもが否定されたと感じると、脳内ではストレス反応が起こります。
すると、
集中力を司る前頭前野の働きが低下
記憶形成を担う海馬が不活性化
失敗回避の行動パターンが固定化
結果、
「わからないのが怖い」→「考えない」→「成績が下がる」
という負のループに入ってしまいます。
つまり、
劣等感は“勉強嫌い”を作る最大の要因。
自信がつくと、学習速度は加速する
一方、自信を奪わない指導では脳内の“報酬系”が働き、ドーパミンが放出されます。
その効果は絶大です。
「できた」記憶が強く残る
問題に取り組む意欲が自然と湧く
新しい課題への挑戦が怖くなくなる
集中力と粘り強さが高まる
要するに、
自信は学習エンジンそのもの。
BesQ式「劣等感を抱かせない指導」の仕組み
私は“甘やかす”わけではありません。
大事なのは 「課題を乗り越える成功体験を積ませること」 です。
BesQでは次の3つを徹底しています。
①「わからない」を否定しない
できない瞬間こそ、成長の入口。
失敗を責めない環境が、挑戦する勇気を育てます。
② できるまで伴走する
ノルマ達成型で、授業内で確実に理解を固める。
「今日、できるようになった」
この実感が、学習習慣の土台になります。
③ 小さな成功体験を積み重ねる
いきなりハードルを上げず、“できる階段”を作る。
階段を登るたび自信が増え、勉強が“嫌い”から“得意”に変わっていく。
子どもは劣等感よりも「自己効力感」で伸びる
自己効力感とは、
「自分はやれる」という感覚。
これは才能よりも、IQよりも、
学力向上に強く相関することがわかっています。
そして自己効力感は
叱責でも詰め込みでもなく、
“できた”体験の積み重ねでしか育ちません。
劣等感は子どもを縮こまらせ、
自己効力感は子どもを伸ばす。
私は日々の指導で、
その現場を何百回も見てきました。
子どもは「やる気がない」わけではありません。
劣等感に押しつぶされて、
“本来の力を出せていないだけ”です。
だから私は、
劣等感をゼロにする指導にこだわっています。
子どもが自信を取り戻す瞬間、
学びは一気に加速します。
これが、
子どもを本当に伸ばす指導の正体です。
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