心はどこにある?──脳科学が教える“こころ”の正体

仁田楓翔

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「心はどこにあるの?」という問い


「心って、どこにあると思う?」
そう尋ねると、多くの子どもが胸に手を当てます。

けれど、実際に“心”を生み出しているのは、胸ではなく脳です。

「嬉しい」「悔しい」「やる気が出ない」「集中できない」
こうした“心の動き”は、すべて脳内の神経活動によってつくられています。

つまり、「心」とは、脳が見せる現象のひとつなのです。


脳が生み出す“心”のしくみ


感情をつかさどるのは、脳の奥にある「扁桃体」という部分です。

危険や不安を感じたときには、扁桃体が強く反応し、ドーパミンやアドレナリンといった神経伝達物質を放出します。

一方で、前頭前野が発達することで、感情をコントロールし、「冷静に考える」力が身につきます。

つまり、心の安定=脳の安定です。

学びも感情も、脳の状態によって大きく左右されます。

「やる気」も「優しさ」も脳のはたらき


やる気が出るのは、脳の報酬系が働いてドーパミンが分泌されるから。

また、思いやりや共感は、ミラーニューロンという神経細胞が関係しています。

「心を育てる教育」とは、実は「脳の働きを理解し、それを伸ばす教育」と言い換えることができます。

つまり、脳科学は“心の教育”の基礎なのです。

教育現場に必要な視点


勉強に集中できない、すぐにイライラする、モチベーションが続かない
それを「性格」や「根性」の問題と捉えるのではなく、脳の状態を整える課題として見ることが大切です。

BesQでは、生徒一人ひとりの「脳の特性」と「成功体験サイクル」に注目し、やる気や自己肯定感を引き出す学習デザインを行っています。

心は“脳の現象”である


心は、ふわっとした抽象的な存在ではなく、科学的に観察できる脳の働きです。

だからこそ、感情やモチベーションを「科学的に育てる」ことができるのです。

子どもたちの未来を支えるのは、「心を大切にする教育」ではなく――
脳を理解した心の教育”です。




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仁田楓翔
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仁田楓翔(塾講師)

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自己肯定感を育て、子どもが自ら学び始める仕組みをつくる教育。小さな成功体験を丁寧に積み重ねることで、「できない」から「できた」に変わる瞬間を設計し、やる気に頼らず成績と意欲を同時に伸ばします。

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