“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
「どの参考書が一番いいですか?」
塾を運営していると、必ずといっていいほど聞かれる質問です。
多くの生徒が「有名」「分厚い」「難しそう」な参考書を選びがちですが、実はそれが成績を伸ばせない大きな原因になっています。
脳科学的にも心理学的にも「簡単で、わかりやすい」と感じる教材こそ最も成果が出やすいのです。
1. 難しい参考書は“完走できない”
やる気に満ちて難しそうな参考書を買っても、ほとんどの生徒が途中で手が止まります。
理由は単純で、脳は理解できない情報を前にするとストレスを感じるからです。
特に学習初期では、1ページ進むごとに「自分には無理かも」と自己効力感が下がっていきます。
その結果、最後までやりきれず「途中で終わる参考書」がどんどん積み上がっていくのです。
成績を上げる参考書とは、“理解しきれる”一冊
勉強の目的は「すべてのページを解くこと」ではなく、内容を完全に理解して使えるようにすること。
どの試験でも合格点は7〜8割です。
つまり、「難しい参考書を8割理解」できるのと、「簡単な参考書を100%理解」できるのは、結果として同じなのです。
それならば、脳に負担の少ない「簡単でスラスラ読める」参考書を選ぶほうが、はるかに効率的です。
難しい参考書が必要なのは“ごく一部”
基礎がまだ固まっていない段階で、応用問題や専門的な参考書に手を出すのは危険です。
たとえるなら、九九を覚えていないのに因数分解を勉強するようなもの。
基礎を完璧にしてからでなければ、応用知識は定着しません。
難しい参考書が本当に必要なのは、基礎を完全にマスターしたごく一部の上級者だけなのです。
“背伸びしない選び方”が最短ルート
参考書を選ぶときは、ぜひ書店で「これなら自分にもできそう」と思える一冊を手に取ってください。
“簡単すぎる”くらいがベストです。
その一冊を繰り返し、完璧に理解できたとき、確実に次のレベルに進めます。
勉強は「難しいことをやる」競争ではなく、「わかることを積み重ねる」継続の競技です。
成績を上げる近道は、難しい教材を選ぶことではなく、「最後までやりきれる教材」を選ぶこと。
脳は「できた!」という達成感でやる気を出す構造をしています。
だからこそ、簡単で達成感を積み重ねられる参考書が、最も成績を伸ばすのです。
ステップアップ塾Besqでは、「ノルマ達成型学習」でこの考え方を実践しています。
一歩ずつ確実に進む学習設計で、子どもたちの「できる」を増やし、自信と成果を育てています。
葛西の塾ならステップアップ!



