部活ばかりの学校、米国なら試合に出られない!

仁田楓翔

仁田楓翔

「文武両道」の理想と現実を問い直す


日本の学校は「部活も勉強も頑張る」という美しい理想を掲げています。

しかし現場をのぞけば、学業より部活動を優先せざるを得ない構造が長年温存されているのが実情です。

平日は放課後から夜まで練習、休日は朝から遠征。

中には週6日練習が当たり前という部もあります。

帰宅が夜遅くなり、宿題や復習に割く時間がほとんど残らない生徒も少なくありません。

「部活があるから宿題は無理」「テスト前も練習を休めない」
指導現場では、そんな声を聞くのは珍しくありません。

一方、アメリカにはstudent-athleteという制度があります。

大学スポーツでは学業成績(GPA)を一定以上保たなければ公式戦に出場できないルールが徹底されています。

試合に出たいなら勉強も頑張る。

そのシンプルな仕組みが、学業と競技を両立させる強力な動機づけになっています。

もちろん、日本にそのまま導入するには課題があります。

教員の負担、地域格差、大学入試制度との調整――簡単ではありません。

しかし、勉強をおろそかにしても試合に出られる現状が、
果たして子どもたちの未来にとって本当に健全と言えるでしょうか。

「部活も勉強も両立できるのが理想」

そう口では言いながら、実際には部活が優先され、学習時間が奪われる――
この矛盾を放置していいのか。


もし日本の部活動が、米国のように学業成績を出場資格に組み込む制度だったら?
賛否は必ず分かれるでしょう。

しかし、その議論こそが子どもたちの未来を守る第一歩です。

あなたの学校、あなたの地域ではどうでしょうか。

「勉強を理由に部活を休む」ではなく、
「部活を理由に宿題をやらない」現状を見過ごしていませんか。

部活動は青春そのもの。

だからこそ、学業があってこその部活という仕組みを
今こそ真剣に考える時期に来ているのではないでしょうか。

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仁田楓翔
専門家

仁田楓翔(塾講師)

BesQ

自己肯定感を育て、子どもが自ら学び始める仕組みをつくる教育。小さな成功体験を丁寧に積み重ねることで、「できない」から「できた」に変わる瞬間を設計し、やる気に頼らず成績と意欲を同時に伸ばします。

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