“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
サイエンスゲーツ東葛西教室では、先日「クエン酸と重曹の反応」をテーマにした科学実験教室を開催しました。
粉末の状態では何も起きませんが、水を加えると一気に二酸化炭素の泡が発生します。
子どもたちはその変化に驚き、「なぜ?」「どうして?」と自然に声を上げていました。
この瞬間こそ、科学教育の出発点です。
授業では、ただ結果を見せるのではなく「なぜ泡が出るのか」を子ども自身に考えさせ、言葉にしてもらいます。
自分の仮説を立て、発言し、試す。
その過程が「科学的思考」を育てる基盤となります。
知識を暗記するだけではなく、「問いを持ち、自ら考え、確かめる」経験が、学びを深めるのです。
学習の集大成として取り組んだのは「バスボム作り」です。
身近な材料を混ぜ合わせて完成させた入浴剤は、子どもたちにとって格別な体験となりました。
「シュワシュワした!」「いいにおい!」と大喜びする姿の背景には、化学反応の仕組みがあります。
楽しさと科学の知識をつなげることで、「遊び」から「学び」への転換が実現できました。
教育の専門家として強調したいのは、「なぜ?」「どうして?」という疑問に年齢は関係ないということです。
幼児でも「どうして泡が出るの?」と問いを立てられますし、小中学生であればそこから化学式や理論にまで発展できます。
重要なのは、発達段階に合わせて問いの深さを調整し、子どもが自分で考える習慣を尊重することです。
サイエンスゲーツ東葛西教室では、科学実験を通じて 子どもの探究心・考える力・自己表現力 を育むことを大切にしています。
科学教育の目的は、単に知識を与えることではなく、日常の「なぜ?」を楽しみ、論理的に考える習慣を身につけることです。
身近な科学の不思議から始まる学びが、未来を切り開く力につながると信じています。



