「失敗を責めない子育て」が学びを深める──子どもの創造力と挑戦力を育てる“スパイラル思考”とは？

「失敗」は、創造のはじまり

——子どもに必要な“クリエイティブ・ラーニング・スパイラル”とは？

「また間違えたの？」「ちゃんとやってって言ったよね」
こうした声かけが、子どもの学びを止めてしまうことがあります。

教育の現場では、近年「クリエイティブ・ラーニング・スパイラル（創造的学習の螺旋）」という概念が注目されています。これはMITメディアラボのミッチ・レズニック教授が提唱したもので、以下のようなサイクルで学びが深まっていくことを示しています。


想像する → 作る → 遊ぶ（試す）→ 共有する → 振り返る → また想像する…

このスパイラルは、いわゆる“正解のある学び”とは異なり、試行錯誤を前提とした創造型学習です。子どもたちは、まず「やってみたい」という気持ちから手を動かし、失敗し、工夫し、また新しいやり方を考え、再挑戦していくのです。

私たちBesQでは、このプロセスを大切にし、「失敗を責めない」指導を徹底しています。
なぜなら、失敗は「やってみた証」であり、そこから生まれる気づきこそが学びの核心だからです。

たとえば、文章読解が苦手な小学生に対して、「なぜできないのか」ではなく、「どこでつまずいたのか」を一緒に見つけること。そして「よく気づいたね」と伝えながら、自分の力で再挑戦させること。こうした対応が、子どもの内側にある“自己効力感”を育てます。

このスパイラル型の学びは、実は子どもだけでなく、大人にも必要な姿勢です。
複雑で予測の難しい社会を生き抜くためには、「答えを覚える力」よりも、「問いを立て直し、失敗から学ぶ力」が問われます。

だからこそ今、子どものうちから「失敗を許される環境」と「再挑戦が認められる指導」が必要なのです。
私たち大人もまた、このスパイラルを共に回しながら、“学び続ける力”を育てていきたいと考えています。