“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
試験勉強にも「KSF」の視点を
ビジネスの世界では、「KSF(Key Success Factor)=成功要因」という概念があります。
売上を伸ばす、顧客を増やす、新規事業を軌道に乗せる…。どんな成果にも「成功の鍵」は存在します。
実はこの考え方、試験合格にも当てはまります。
むやみに頑張るのではなく、「合格のために一番大切なこと=KSF」を見極め、そこに集中することが、短期間で成果を出す秘訣です。
真面目な人ほど陥りがちな「全部覚える罠」
試験に挑む多くの人が、まず教科書や参考書を一から十まで“完璧に”覚えようとします。
でも、ちょっと待ってください。
大半の試験で必要とされる得点は満点ではありません。
国家試験でも多くは70〜80%の正答率で合格できます。
なのに100%を目指す学習をしてしまえば、時間が足りなくなるのは当然です。
重要なのは、「出るところに絞ってやる」こと。
つまり、過去問題の徹底的な活用こそが、最強のKSFなのです。
なぜ過去問が最強のツールなのか
過去問題には、その試験の「傾向」「難易度」「頻出テーマ」がすべて詰まっています。
言い換えれば、出題者が何を重視しているかの「メッセージ」が読み取れる教材。
もちろん、ただ解くだけでは足りません。
「どんな問題が、どう繰り返されているか」
「どの分野に力を入れておくべきか」
出題意図を分析する視点を持てば、自然と“出るところ”に集中できるようになります。
合格するための「捨てる力」
大切なのは、完璧ではなく「合格すること」です。
満点を取ろうとしてすべてを中途半端に覚えるより、「絶対に取れる7割」を確実に仕上げるほうが、合格に近づけます。
このとき必要なのが、「あえて捨てる」という選択。
苦手な分野を無理に克服しようとするよりも、得点源にできる分野を重点的に磨く方が、合格には現実的です。
「頑張り方」も戦略のうち
努力は裏切りません。けれど、「努力の方向」を間違えると、報われづらいのもまた事実です。
これから試験に向かうあなたに問います。
「その勉強法、合格に直結していますか?」
無駄なく、効果的に。
「どうせ頑張るなら、合格に近づく頑張り方を。」
ビジネス戦略のように、合格に必要なKSFを見抜き、そこに集中すること。
それこそが、あなたの学習時間を最大限に活かす“試験突破の最短ルート”なのです。



