“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
シャワーを浴びていたら突然アイデアが浮かんだ」
「水辺の散歩中に、問題の解決策が見えてきた」
こんな経験、あなたにもありませんか?
実はこの現象、脳科学や心理学の観点からも理にかなっているのです。
脳の“ひらめきモード”とは? デフォルトモード
私たちの脳には、「意識的に何かを考えていないとき」に活性化するデフォルトモードネットワーク(DMN)という領域があります。
このDMNが働くとき、脳は記憶や感情、過去の体験などを整理し、思いもよらないアイデアを生み出しやすくなるのです。
この状態は、
シャワー中
水の音を聞いているとき
洗い物などの単純作業中
など、“リラックスしながらも軽く注意を向けている”状態で起こりやすいとされます。
なぜ「水」がひらめきを助けるのか?
水に触れる・水の音を聞くことで得られるメリットは以下の通りです。
副交感神経が優位になり、ストレス軽減(=思考の自由度が上がる)
自然音が脳を適度に刺激し、「フロー状態」に入りやすくなる
外的ノイズを打ち消し、内省しやすい状態を作る
こうした条件がそろうことで、直感・アイデア・ひらめきが生まれやすくなるのです。
科学的研究も後押し
たとえば、入浴中の脳波を測定した研究では、
α波(リラックス)
θ波(潜在意識・ひらめき)
が優位になることが報告されています。
つまり「お風呂=ひらめきが生まれやすい科学的状態」といえるのです。
さらに、スタンフォード大学の研究でも
「静寂よりも軽い環境刺激が創造性を高める」と示されています。
子どもの創造力を育てる“水の活用法”
勉強中や作業中に行き詰まったら、こんな方法がおすすめです:
顔を洗う・手を洗う:短時間で脳をリフレッシュ
入浴中に親子で会話:ひらめきやすい環境でアイデア交換
水辺の散歩を習慣にする:脳にやさしい時間を日常に取り入れる
これらはすべて、子どもの創造性・集中力・情緒の安定にもつながる方法です。
アイデアに行き詰まったときや、子どもの集中が切れたとき、
「水」を使ったスイッチを入れてみるのも、科学的な解決法のひとつです。



