“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
勉強しようと思っても、つい頭の中で別のことを考えてしまう──
そんな経験、誰しもあるのではないでしょうか?
「やらなきゃいけないのに、なんか集中できない」
「気づいたら今日の予定とか、あのときの会話を思い出してた」
そんなとき、私たちの思考は“いま”ではなく、“自分の中”に向かって彷徨っています。
このような状態は「マインド・ワンダリング(mind-wandering)」と呼ばれます。
これは心理学でも知られた現象で、“心がさまよう”ことを意味します。
実際、人間の思考のかなりの割合は、現在の行動とは関係のない「脳内会話」に費やされていると言われています。
つまり、「集中できない原因」は、外の騒音ではなく、内なる雑音=脳内のおしゃべりかもしれないのです。
脳内を静かにする方法:「瞑想」
では、その“脳内のおしゃべり”を静めるにはどうすればいいのでしょうか?
その答えの一つが「瞑想(マインドフルネス)」です。
近年、Googleなどの企業でも取り入れられているこの方法は、集中力だけでなく、ストレス軽減や幸福感の向上など、科学的にも効果が実証されています。
方法はとてもシンプルです。
10分でできる集中力リセット術
姿勢を正し、背筋を伸ばして座る
目を閉じて、呼吸に意識を集中させる
初めての人にとっては「何も考えない」こと自体が難しいかもしれません。
でもそれでOK。思考がそれたら、その都度戻す。
それを繰り返すことで集中の筋肉=注意力が鍛えられていきます。
現代の私たちは、常に情報にさらされ、心があちこちに引っ張られがちです。
「集中力がない」と悩む前に、一度立ち止まって、自分の内側のノイズを整える時間を取ってみてください。
勉強も、仕事も、人間関係も。
“静かな心”こそが、深い集中のはじまりになるかもしれません。



