“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
何度も復習しているのに、どうしても覚えられない」
これは、多くの中高生や保護者から寄せられる代表的なお悩みです。
その原因の一つに、“学習時に使っている感覚が偏っている”ことが挙げられます。
記憶を定着させるには、「モダリティ(感覚の使い方)」を意識することがとても重要なのです。
モダリティ学習とは?
モダリティ学習とは、視覚・聴覚・運動感覚など、複数の感覚(モダリティ)を組み合わせて学習する方法です。
例えば、英単語を覚える際に
目で単語を見る(視覚)
耳で発音を聞く(聴覚)
声に出して読む(音声化)
手で書く(運動感覚)
といった複数の刺激を与えることで、脳の記憶回路が多方面から活性化され、記憶が深く定着しやすくなります
なぜ“見るだけの勉強”は忘れやすいのか
人の脳は「受け身の学習(=見るだけ・読むだけ)」よりも、「能動的に取り組む学習(=話す・書く・使う)」の方が、情報を重要だと判断して記憶に残しやすい性質があります。
そのため、“見ただけで覚えられない”のは当たり前ともいえるのです。
英語・数学・理科にも応用できる!
このモダリティ学習法は、英語の単語やリスニングはもちろん、数学の公式、理科の用語暗記にも効果的です。
たとえば:
数学の公式を声に出して読み上げながら手で書く
理科の用語をフラッシュカードで目と耳を使って覚える
など、五感をフル活用することが“勉強の効率化”に直結します。
「記憶に残る勉強法」を子どもたちに
私が運営する「ステップアップ塾BesQ」「オンライン家庭教師BesQ」でも、このモダリティ学習を取り入れた結果、
「自然に覚えていた!」「暗記が得意になった!」という生徒の声が多く届くようになりました。
勉強が苦手な子ほど、「感覚を広げる学習法」が武器になります。
勉強しても覚えられない…」
そんなときは、「覚えようとする感覚」を見直すだけで、学習の質が変わります。
モダリティを意識して、目・耳・口・手を使った学習を取り入れる。
それだけで、記憶力アップ・集中力向上・モチベーション維持に大きな効果が生まれます。
がんばる方向を間違えなければ、どんな子どもも伸びていける――
その信念を胸に、今後も“脳がよろこぶ学び”を届けていきたいと思います。



