脳は成長するのか?──神経科学が示す「伸びる子の育て方」
「なんでこんなこともわからないの?みんなできてるよ」
中学生のとき、勇気を出して先生に質問した私が返された言葉です。
当時の私は、勉強がとても苦手で、「どうして自分だけできないのか」と悩んでいました。周りの同級生は次々と問題を解いていくのに、私はひとり立ち止まっているような感覚。
そんな不安と焦りを抱えながら、なんとか前に進もうと必死だったのです。
でも、そのたった一言で「質問しちゃいけない」「できない自分を隠さなきゃ」と思うようになってしまいました。
それからは、答えを写すだけの日々。自分で考えることにも、行動することにも自信が持てず、勉強だけでなく日常生活まで「指示待ち」になっていきました。
そんな私を変えたのが、「自己効力感」という考え方でした。
「できた!」という小さな成功体験の積み重ねが、「自分はできるかもしれない」という感覚を育ててくれる――。
このことを知ったとき、私は深く納得すると同時に、「教育の役割とは何か?」という問いに真正面から向き合うようになりました。
現在私は、
葛西の学習塾「ステップアップ塾Besq」
科学教室「サイエンスゲーツ東葛西教室」
「オンライン家庭教師BesQ」
の3つの教室を運営しています。
どの教室でも私が一貫して大切にしているのは、「できないを否定しない教育」です。
「中学生になっても勉強ができない」「やる気が出ない子ども」「自信がなくて質問できない子」――
そうした悩みの裏側には、ほとんどの場合、不安・劣等感・あきらめがあります。
だからこそ私たちは、ただ教えるのではなく、まずその「心の声」を受け止められる存在でありたいのです。



