“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
数学の文章題が苦手な子にこそ試してほしい
「情報ビジュアル化」で“わかる”が変わる!
「問題文を読んでも、何をすればいいのか分からない…」
「数字や条件がいっぱい書いてあって、読むだけでイヤになる…」
これは、数学の文章題に苦手意識を持つ子によく見られる反応です。
実際、多くの子どもが「考える前に気持ちが折れてしまう」ことが、問題が解けない原因のひとつになっています。
そんなときは、「ビジュアル化」がおすすめ!
文章題がわからないと感じたら、まずは頭の中にある情報を「見える化」してみましょう。
登場人物や物の動き → 絵に描く
時間や個数の関係 → 線分図や表にする
条件の整理 → メモ書きやフローチャートで構造化
たとえば、
Aくんが1000円持っています。1個200円のリンゴを3つ買いました。お釣りはいくらでしょう。
条件や情報が3〜4つ頭に思い浮かび混乱してしまいます。
・Aくんが1000円持っている
・1個200円のリンゴ
・リンゴは3つ
・お釣りはいくら?
掛け算?足し算?引き算?
そこでビジュアル化です。
こうすればわかりやすいですし今回の場合は普段の買い物が頭に浮かぶと思います。
こうした「情報のビジュアル化」によって、脳の中でバラバラだった情報がつながり、整理されていく感覚が得られます。
覚えやすく、忘れにくくもなる
ビジュアル化のもうひとつのメリットは「記憶への定着」です。
図や表など、視覚的なイメージを伴った情報は、単なる文章や数字だけの情報よりも脳に残りやすく、後から思い出すときにも強いと言われています。
「できない」から「見てわかる」へ
「文章が長いからできない」
「読むだけであきらめちゃう」
――そんな子どもたちにとって、「ビジュアル化」はまさに突破口です。
情報を整理して、少しずつ“自分で考えられる状態”に変えていくことで、
苦手だった文章題が“見てわかる”問題に変わっていきます。
お子さまが文章題でつまずいているようでしたら、
「全部読んでから考えよう」ではなく、
「まず絵や図にしてみよう!」と声をかけてみてください。
そこから学びの世界が広がるかもしれません。



