“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
反抗期とは何か?
「口ごたえする」
「親の言うことを聞かない」
「目を合わせない」
これらはすべて、反抗期の典型的なサインです。
反抗期とは、子どもが自立に向けて“親離れ”を始める時期に起こる、心と行動の変化です。
小学生高学年〜中学生にかけて多く見られ、
早い子では小3頃から始まることもあります。
「今まで素直だった子が急に反発する」ことで、親は戸惑い、焦り、時に怒りすら覚えるかもしれません。
なぜ反抗期が起きるのか?
反抗期は、脳と心の“成長痛”とも言えます。
自我の確立
子どもは「自分は自分」という意識を持ち始め、自分の考えを持ち、親の価値観と距離を取りたくなります。
思春期によるホルモンの影響
感情の浮き沈みが激しくなり、ストレスに対する耐性も低下します。
家庭=最も安全な場所であることの証拠
子どもは「甘えられる場所」でだけ、本音や怒りをぶつけます。つまり、反抗できるのは“信頼している証”でもあるのです。
親はどう対応すればいいのか?
反抗期は「戦うべき時期」ではなく、“親としての姿勢”が試される時期です。
① 感情でぶつからない
反抗されたとき、親が怒鳴ってしまうと“ただのケンカ”になってしまいます。
大切なのは、感情ではなく“関係性”を守る姿勢です。
「どうしてそんな言い方をするの?」ではなく
「何かあったのかな?」
「困ってることある?」と“翻訳”する気持ちで。
② ルールは明確に、でも心はゆるく
自由を求める時期でも、「完全に放任」は逆効果。
門限・スマホ・勉強など、“守るべき枠”はあってOK。
でもそれを「ルールだから守れ」ではなく「一緒に納得できる形にしていこう」という対話がカギです。
③ 反抗期は“卒業”する
この時期に「この人は味方だ」と思える大人が近くにいるかどうかが、
子どもが将来、人間関係を築く上での土台になります。
反抗期を経た子どもは、やがて不思議なほど素直になり、「親の言っていたことがわかるようになった」と言う日が来るかもしれません。
反抗期は「離れていくこと」ではなく、「自分で立とうとすること」
子どもがあなたに反発しているとき、
それは「離れたいから」ではなく、「自分で立ちたいから」。
だからこそ、親は“支配者”でも“裁判官”でもなく、
いつでも戻れる“港”であり続けてください。



