“できない”の裏側にある声を、聴ける大人でありたい― BesQ・代表仁田楓翔のコラム ―
「国語の読解問題、時間が足りません」
「読んだのに、なぜか間違えるんです」
そう悩む中学生、高校生はとても多くいます。
実はこの問題、“文章の読み方”ではなく、“読む前の姿勢”に原因があることが多いのです。
読解は「読み始める前」から始まっている
国語の読解問題において、多くの子どもたちが最初にやってしまいがちなのが、
いきなり本文を読み始めること。
しかし、文章を最初から最後まで丁寧に読み込むのは、実はとても時間がかかります。
加えて、何を問われるかを知らないまま読んでも、焦点がぼやけてしまうことが多いのです。
国語には「外からのヒント」がたくさんある
読解問題には、「設問」「選択肢」「問題文の種類」など、
本文の“外”にある情報=ヒントがたくさんあります。
たとえば――
設問の語尾「なぜか」「どういうことか」から、因果関係や言い換えの読み取りが必要だとわかる
「この筆者の主張に合わないものを選べ」とあれば、主張の明確な文章であると予測できる
「評論」「小説」「随筆」などジャンルによって、読み取り方の型も異なる
これらの情報を“読む前に”キャッチできれば、
本文全体を読み込まなくても、効率よく正答にたどり着くことができます。
読解のコツは「設問から読む」
国語の読解は、「最初に設問を読む」ことから始めましょう。
どんなことを問われているのか?
どの段落にヒントがありそうか?
全体のテーマは何か?
こうしたことを先に予測しながら読むことで、文章のどこに注目すればよいかが明確になり、読み飛ばしてはいけない箇所と、読み流してよい箇所の判断もできるようになります。
国語は「読む力」ではなく「読む準備力」
国語が苦手な子ほど、実は「読解力」よりも「読み方の作戦」に課題があります。
まずは、「いきなり読まない」。
そして、「設問をヒントに、目的をもって読む」。
国語は“解く力”よりも、“読み解く準備力”が差をつける教科です。
読解が苦手なお子さまこそ、読む前の戦略をぜひ取り入れてみてください。



