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コラム

パーフェクトトップを塗る前にちょっと待った!③

2018年12月29日

テーマ:展色剤とは

コラムカテゴリ:住宅・建物

中山コーティング・ガイソー徳島店・NiktWorks  事務の篠原です(*^^*)

さて、2018年はどんな年だったでしょうか?

私は去年に引き続き、家族に友達に感謝できた年でした(*_ _)

来年も当たり前のことが続いていくよう感謝できる年にしたいと思っています。

皆様、今年もお世話になりました。来年も宜しくお願い致します。

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今回は塗料を構成する物質 展色剤についてです。

展色剤とは顔料を均等に分散・付着させる媒体となる液体成分のことで、主に外装用はフタル酸かアクリル系の合成樹脂です。

では、どのような合成樹脂塗料があるのでしょうか。

◍合成樹脂調合ペイント(SOP塗料)
明治から主流であったOil Paint(OP塗料)はボイル油と顔料で作られた油性ペイントの主流で、質感が良かったが、乾燥時間がかかりすぎる問題がありました。
合成樹脂調合ペイントは油脂にフタル酸樹脂と顔料を混ぜることによって乾燥時間の問題を解消しました。
長い間ペンキの代名詞でホームセンターでは今も結構販売されていますが、耐久性の良いものが続々と出てきてプロが外壁用として勧める塗料ではなくなってしまいました。

◍アクリル樹脂
すべての外装塗料の基本となる樹脂です。SOP塗料と比較すると、速乾性・耐薬品・耐候性の全てが優れていたことと、コストが樹脂群よりも安いので外壁塗料として一世を風靡した時期もありました。
ですが樹脂が開発され普及していく中で今では耐久性の低いものの1つになってしまいました。
短い期間ですが、その耐久性を保持している間は防水性があるので短いサイクルで色を変えて外装を楽しみたい方以外は外装用塗料としてはオススメできません。

◍ウレタン樹脂
アクリル酸エステルにビニル化合物を共重合したアクリル樹脂をアクリルポリオールといいます。
このアクリルポリオールの組成がウレタン結合をしているため、アクリルウレタン樹脂と呼ばれ耐薬品性・耐水性・耐候性がアクリル樹脂と比較し良かったことと、生成する塗膜を厚くしやすかったこと、またシリコン樹脂の普及が少なかった時は高価だったためアクリル樹脂よりも耐久性がある外装塗料としてもてはやされた時期もありました。
今ではシリコン樹脂以上の性能を持つ塗料他樹脂塗料の普及率も上がり、価格も扱いやすくなったので「外装で使用すべき最適な塗料」ではなくなりました。
耐久性もアクリル樹脂以上シリコン樹脂未満です。
ちなみにベランダや屋上防水材で使われる「ポリウレタン樹脂」とは少し塗料樹脂の説明が違う組成のものです。

◍シリコン樹脂
シリコンと言われていますが、基本的にはSi(ケイ素・シリカ)と酸素が結合すると、シロキサン結合と言って高い耐候性や親水性(防水性)またSiの効果で耐汚染性にも優れ、市場へ出始めた頃は高価な塗料でした。
最近は高価ながらも、広く普及したため価格は扱いやすくなってきており現在のオススメの塗料ジャンルではないかと思います。
特に最近のアクリルシリコン樹脂塗料の塗料はアクリル主鎖同士を繋ぎ、立体の網目状にシロキサン結合を行っているものが多く、さらに耐久性が高くなってきています。
一言にシリコン樹脂と言っても高価なモノから扱いやすい価格まで、現在は多くのラインナップがあります。

◍フッ素樹脂
もともと宇宙開発用の構造物や、高層構造物などのなかなかメンテナンスできない建物用として開発された耐久性が最も高い塗料のジャンルです。
しかし、近年、普及率が上がり従来の全く手の届かない価格帯から多少高めの価格帯という扱いやすい価格になりました。
多少費用が掛かってもできるだけ塗装を長持ちさせたい。という方向けの選択肢の1つになってきました。
また高耐久で知られるフッ素樹脂でもさらに改良が加えられて、4フッ化フッ素という素材が開発されるなど、ますます品質は向上してきています。

この記事を書いたプロ

中山晃祐

塗装工事のプロ

中山晃祐(株式会社中山コーティング)

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