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賢い相続のポイント⑥【遺産の評価】

石原幹司郎

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テーマ:相続の専門家だけが知っている



【遺産の評価】
遺産がどの程度の価値を有するのか、その基準や評価の方法を紹介します。

不動産

遺産分割において不動産は実際の取引価格(時価)で評価します。時価は、近隣の取引事例、不動産業者の意見、以下の官公署の評価額などを参考にしながら決めていきます。合意が得られない場合は、複数の不動産鑑定士に依頼して評価を行うこともあります。
①公示価格 
国土交通省が毎年3月下旬ころに特定の標準値において公示する鑑定価額で、いわゆる正常な価格であるが、取引価格と多少の異同があります。国土交通省のホームページで見ることができます。 
②固定資産評価額
固定資産課税台帳に登録された地方税法に基づく基準年度の評価額です。市役所税務課等で固定資産評価証明を取得し確認できます。一般に公示価格の7割程度とされています。
③相続税評価額(路線価格)
財産評価基本通達により、各税務署単位で相続税額を決めるために評価した額で国税庁から公表されています。市街地では路線価が原則ですが、一部の市街地および市街地以外では固定資産税評価額に一定の倍率を乗じる倍率方式により算定されます。一般に公示価格の8割程度と評価されていますが、地価下落の都市部では取引価格の方が低くなる逆転現象が生じているところもあります。路線価は国税局のホームページで確認できます。

不動産利用権,利用権付不動産

①借地権  更地価格×借地権割合(0.5~0.8)・・・・・借地権割合は地方によって異ります。
②借地   借地権の負担のある土地の価格は、更地価格から借地権割合を控除します。
③借家権  家屋の評価額×借家権割合
④貸家   家屋の評価額×(1-借家権割合)

株式,有価証券

①上場有価証券の評価は「相続開始日の最終価格」「相続開始月の毎日の最終価格の平均額」「相続開始前月の毎日の最終価格の平均額」「相続開始前々月の毎日の最終価格の平均額」の中で一番低い金額で評価します。
②非上場株式の場合は、税務上の評価または株式買取請求価格などを参考にします。

当事者の合意

遺産分割は相続人間の合意を尊重しています。遺産の評価についても税務上の各種控除を理解したうえで、当事者間での合意を前提に進めることが合理的といえます。

ぜひ当事務所ホームページも、ご覧ください。
石原法務司法書士事務所
http://ishihara-souzoku.com/

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石原幹司郎
専門家

石原幹司郎(司法書士)

石原法務司法書士事務所

少子高齢化社会の相続問題に向き合うプロフェッショナル。空き家問題、任意売却、相続財産の管理・処分も手がける地域密着型の司法書士

石原幹司郎プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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