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石原幹司郎(いしはらかんしろう) / 司法書士

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コラム

賢い相続のポイント⑭【みなし相続財産】

2021年7月1日

テーマ:相続の専門家だけが知っている

コラムカテゴリ:法律関連



みなし相続財産とは

みなし相続財産とは、被相続人から遺産として承継した財産ではなく、亡くなったことを契機として受け取るもの(生命保険金や死亡退職金など)であり、遺産分割の対象とならないが、相続税法上では相続財産として扱う財産のことをいいます。以下に、みなし相続財産の具体例と、知っておくべきポイントを解説します。

みなし相続財産①生命保険金

被相続人の死亡により保険会社から支払われる生命保険金は、被相続人の財産ではありません。あくまで保険契約に基づくもので保険金受取人の固有財産となります。

生命保険金の受け取りによる税金の取り扱いは次のとおりとなります。
 被保険者 甲 保険料の負担者 甲 保険金受取人 乙 → 相続税(満期保険金は贈与税)
 被保険者 甲 保険料の負担者 乙 保険金受取人 乙 → 所得税 住民税
 被保険者 甲 保険料の負担者 乙 保険金受取人 丙 → 贈与税

生命保険金の非課税枠
 生命保険金の非課税額 = 500万円 × 法定相続人の数 ※1

※1(注)
相続放棄した人も相続人の数に含まれます。被相続人より先に死亡した人は含みませんが代襲相続人は含まれます。実子がいない養子は二人まで、実子のいる養子は一人まで含めます。

みなし相続財産②死亡退職金

被相続人の死亡により勤務先から支給される死亡退職金(死亡後にその遺族が受ける退職金)も、みなし相続財産として課税の対象になります。

死亡退職金の非課税額 = 500万円 × 法定相続人の数 ※2

※2(注)
相続放棄した人も相続人の数に含まれます。被相続人より先に死亡した人は含みませんが代襲相続人は含まれます。実子がいない養子は二人まで、実子のいる養子は一人まで含めます。被相続人の死亡後三年を超えて支給が確定した退職金は遺族の一時所得として所得税と住民税の対象となります。生前に受けた退職金は、退職した被相続人に所得税等が課税されます。生前に退職し支給額確定が死亡後三年以内の場合は死亡退職金とみなされ相続税が課税されます。

その他のみなし相続財産例

【定期金に関する権利】
定期金給付契約により、ある一定の期間にわたって金銭等の給付を受ける権利を「定期金に関する権利」といいます。例えば現役時代に保険料を支払い、退職後の一定期間、年金を受け取る個人年金保険などが該当します。被相続人の死亡を原因として相続人の権利となるため、みなし相続財産として相続税の課税対象となります。(ただし公的年金である国民年金・厚生年金はみなし相続財産として扱われません。)

【特別縁故者への分与財産】
被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者の請求によって、家庭裁判所に特別縁故者と認められれば遺産の分与を受けることができます。特別縁故者として受けた遺産は遺贈と扱われ、みなし相続財産として相続税が課税されます。

【免除された債務】
遺言によって、被相続人に対する債務を無償で免除、または著しく低い額で免除された、あるいは、遺産の中から第三者の借金を返済してもらったなど、免除された債務はみなし相続財産となります。

【3年以内の贈与】
被相続人が亡くなる前3年以内に贈与された財産はみなし相続財産となります。


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