コラム
火花の散る瞬間
2018年4月5日 公開 / 2020年8月28日更新
著名な経営者の岩田松雄さんの言葉です。
これは、岩田さんが日産に勤めていたころ
車体溶接工場を見学した事があった。
車体溶接工場では、塗装されていないむき出しの
車体の部品が溶接アームで確実に溶接される瞬間に火花が散る。
その火花を指して上司がこう言ったそうです。
「この工場で価値を生み出しているのは、
あの火花が散っている瞬間なんだ。」
工場にはさまざまな行程がある。
車体を運搬したり、向きを変えたり、部品を在庫したりと、さまざまなステップを経て、まだ塗装もされていない車体のパーツ同士が溶接される。
前後の行程がなければ車体を溶接することはできない。
しかし、「溶接をする」という行程こそが、この工場の一番の目的であり、その火花が散る瞬間のために、この工場は存在しているのだ。
その瞬間だけが、「価値を生みだして」いる。
岩田さんはそのことを学んだ。
その後、岩田さんはザボディショップやスターバックスコーヒーのCEOを歴任する。
それぞれの会社で岩田さんは、傾いた業績の会社を立て直し、そして飛躍させる任を担うことになる。
そのときに岩田さんがもっとも深く考えたこと。
それが、「この会社で火花が散る瞬間はいつ、どこだ?」ということだった。
お客さまに価値を生み出している瞬間はいつ、どこでだ?
みなさんの会社の火花が散る瞬間はいつですか?
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