心が落ち着くお墓
皆様こんにちは。
今回はお墓と儒教の関わりについてお話しします。
儒教とは簡単に言うと、中国で孔子が説いた教えをまとめた物です。儒教というと、なんとなく、倫理とか道徳についての教え、というイメージを持たれる方も多いと思います。しかし、儒教の中でも生や死について説明している部分が有り、江戸時代に幕府によって基礎教養として広められた儒教における死生観もまた、日本人に広く根付くことになったのです。
では、儒教では人は死ぬとどうなると説明されているのでしょうか?儒教では、人の「たましい」には「魂」(こん)と「魄」(はく)の2種類がある、と説明しています。人が死んだ後、「魂」は天に昇り、「魄」は地に残る。そして「魄」の拠り所となるのが、故人のご遺骨になるのです。我々日本人が遺骨を大事にするのは、遺骨が損なったり失ったりすると、「魄」の拠り所がなくなってしまうことを恐れるからです。魂魄などという考えは今ではすっかり薄くなってしまっていますが、ご遺骨が大事であるという考えは、今でも脈々と受け継がれています。
「お墓が恐い」という話からちょっとズレてしまっているようですが、次回もこの「魄」についてのお話を書きたいと思います。