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ソフトウェア会計は特有の経理処理が存在する為、IT企業やソフトウェアの開発を行っている会社の経理担当者から、多くのご相談が寄せられています。
今回はその中で、受注制作ソフトウェアの収益の認識と、原価集計の範囲についてご説明させて頂きます。
ソフトウェアの一般的な収益認識について
ソフトウェア開発は、IT企業などが行う技術革新により、日々多様化している現状です。
その為、ソフトウェア取引の収益の認識については、第三者が客観的に判断出来るよう、現実主義による確認が原則とされています。
具体的には、ソフトウェア取引が実際に存在すること、一定の機能を有する成果物の提供が完了されていること、見返りとしての対価の支払いがあったことが必要です。
受注制作ソフトウェアの収益認識
受注制作のソフトウェアは、通常IT企業などでは特定のユーザーに向けてオーダーメイドで制作します。
その為、ユーザー側で契約内容に応じて、成果物が一定の機能を有することを確認されることで成果物の提供が完了し、この時点で収益の認識をすることになります。
ただし、買い戻し条件が付帯されている場合や、確認後に大きな補修の発生が明らかになっているような場合には、ソフトウェアの提供の完了に問題があるとし、収益の確認を認めることは出来ないとされています。
他に、ソフトウェアの受注制作では、1つのプロジェクトを細分化しフェーズごとに分けて契約する場合があります。
その際、納品日、支払いを受ける対価や入金条件などが成立されていれば、フェーズごとに収益を確認することが可能です。
受注制作ソフトウェアの原価集計範囲
受注型のソフトウェア開発では、昔からウォーターフォール・モデルという工程の分類が多く利用されてきました。ウォーターフォール・モデルの工程については以下の表をご参照ください。
受注開発で製造原価の対象は、「外部設計→内部設計→プログラム設計→プログラミング→テスト→運用」までのシステムの作成段階のことを指します。
尚、システムの導入や運用には、ハードウェアとソフトウェアの設置計画や、納入先で実際にソフトウェアを利用する社員の教育や訓練、稼働状況の確認作業なども含まれてくるのが一般的です。