早期退職制度を利用して50代で起業するメリット
事業計画書を作成する目的の一つは、融資を受けられることができるかという点でしょう。
せっかく専門家に高いお金を出して事業計画書を作ったとしても、融資が通らなかったら意味がありません。そこで今回は事業計画書のよくある失敗例を紹介しますので、融資申請で通りやすくする為の事業計画書作りに役立ててください。
① 事業のビジョンが不明確
起業する人の中には、事業に対する強い想いや理想を述べる手段として、事業計画書を作る方がいるようです。
しかし、たとえ自分の事業に対する想いが強かったとしても、伝えたいことがわかりにくかったり、ビジョンが不明確であったりしたら融資担当者へ訴えることはできません。
ビジョンを明確にするとは、第三者が見て、この事業をすることで将来どのような世界が見えて来るかを明らかにすることです。理想を述べることも必要ですが、それ以上に何を成し遂げるための事業なのか、どのような問題が解決するのかなどを、具体的に記載するようにしましょう。
② 事業が成長する裏付けがない
どんなに事業計画書の内容が素晴らしかったとしても、事業の成長が見込めなかったら、融資を受けられる可能性は低くなります。
何故ならば、金融機関は貸付したお金を将来回収しなければなりません。つまり、将来儲かる可能性が低い事業には、お金を貸さないということです。
成長の裏付けには、市場の現状を把握し、その中で成長を期待できることを訴えることが重要です。根拠となる数値や外部資料などを用いてアピールしましょう。
③ 事業の魅力が明確でない
よくある失敗の中に、事業の魅力が明確に伝わっていないということがあります。
お店にある商品やサービスに魅力がなければ、誰もお金は投じないはずです。このことは融資でも同じで、事業計画書に記載されている事業に魅力がなければ融資は失敗に終わるでしょう。誰が見てもわかるよう、事業の魅力を簡潔かつ明瞭に書くことが大切です。
④ 戦略的でない
戦略的でない事業計画書は、融資を失敗する傾向にあります。
例えば、「将来はこうありたい、これくらいの規模を目指す」というような理想論を述べた事業計画書より、「この市場の中で何年までに何パーセントシェアを取りに行きたいので、そのためにいくらの融資を受けたい」というように、具体的な事業戦略を立てる計画書の方が評価されるようです。
事業戦略以外でも、販売戦略、ポジショニング戦略、差別化戦略など、どの項目においても戦略的に書くことを意識することが重要です。
⑤ 競合との優位性が見出せていない
もし同じサービスや商品を提供する会社が複数存在した場合、融資する側はどのような基準で選ぶでしょうか?
おそらく、優位性が明瞭に打ち出されている企業を選ぶでしょう。何故なら、現代の競争社会の中で優位性が見出せない企業は、埋もれていく可能性が非常に高くなるからです。
同業他社や同じ顧客をターゲットにした異業種企業などを意識し、優位性や差別化を訴求する内容の事業計画書を作りましょう。