経営者にとっての団体交渉(1) 「団体交渉に応じる義務はあるのか?」
普段あまり法律トラブルにあわない「一般」の方にとっては、いざ何かあっても、弁護士のところに行くことは勇気がいりますね。
何を、どのように聞いたらいいのか?
相談料はいくらかかるのか?
訴訟になるのか、なったら時間と費用は?
すべてがわからないことばかりで、不安だらけ。
だから、訴えられたり、話がこじれたり、どう仕様もない事態になって、弁護士のもとに来られる方が多い。
ホントは、「少し変かな?」と思った時点で弁護士に相談に行くのがいいのですが、健康保険がきく歯医者のようには早期治療というわけにはいきません。何もなくったって、弁護士に相談料(大体1時間1万円)は払うんですから!慎重にならざるを得ませんね。
それに、法律のことはWebを見れば、大体分かるし。・・・そうすると弁護士の存在価値ってなんでしょうか???
でも、Webには一般論しか触れてなく、せいぜい例題が掲げてあるくらいです。しかも、証拠についてほとんど書かれておりません。証拠がなければ、我々の世界では、正しいことも「犬の遠吠え」にしかなりません。
弁護士は、相談を受けた具体的なケースで、契約書などの「証拠」に照らし合わせて、法的主張をする前提の事実が認定できるかを、知識、判例、経験、リーガルマインドなどを総合して判断する「職人」であると自負してます。
これって、実はWebが出来ない具体的「事実認定」という分野なんです。
我々はここで職人芸を発揮しているのです。
法理論は、学者に任せ、我々実務家は、証拠→事実認定→法律構成といったいわば、生身の現象の中に飛び込んで、仕事しております。数少ない証拠から如何に事実を立証し、法律構成を駆使するか。ここが、腕の見せ所で、上手くいったときは凄い快感です!!