副腎疲労の方が、よりよい睡眠をとるための5つのポイント
MCTオイルをご存知でしょうか。
最近は、スーパーマーケットでも見かけるようになりました。
MCTは「Medium Chain Triglyceride」の頭文字を取ったもので、中鎖脂肪酸のことを指します。
MCTオイルは、ココナッツから抽出された油から、さらにMCTだけを抽出したもので、中鎖脂肪酸100%のオイルです。
MCTオイルは疲れやすい人にとくにおすすめしたいオイルです。
今回は、MCTオイルの特徴を解説しながら、疲れやすい人にお勧めする理由をお話しします。
さらに、どのようにとるとよいのか、
どの程度の量をとるとよいのか、
MCTオイルをとる際の注意点についてお話します。
MCTオイルはエネルギー効率が高い
MCTオイルの一番の特徴は、ほかの一般の油と比べてエネルギー効率が圧倒的に高いことがあげられます。
エネルギー効率が高いとはどういうことでしょう。
分解されやすい
脂肪酸の長さから分類すると、ほとんどの油は長鎖脂肪酸ですが、
MCTオイルは中鎖脂肪酸で、長鎖脂肪酸の長さの約半分です。
このため、一般的な油と比べて4倍も速く分解され、短時間でエネルギーになるのです。
消化吸収されやすい
長鎖脂肪酸は胃酸では分解されず、胆汁酸により乳化された後、膵リパーゼにより分解されます。
このため消化吸収されるには、さまざまな行程と多くの酵素が必要です。
一方、中鎖脂肪酸は口内、胃酸で加水分解されますので、消化のために胆汁酸や膵リパーゼは必要ありません。
長鎖脂肪酸は吸収されると、カイロミクロンを形成し、リンパ管を経由します。
一方、中鎖脂肪酸は吸収されたあとも、カイロミクロンを形成することなく、門脈を通って直接肝臓に到達し、β酸化をうけてケトン体を生成し、エネルギーとなります。
カルニチンを必要としない
長鎖脂肪酸がミトコンドリア内に入るには、カルニチンが必要です。
しかし、中鎖脂肪酸がミトコンドリア内に入るとき、カルニチンは必要ありません。
つまり、MCTオイルはカルニチンを消費することなく、エネルギーを作ることができるのです。
このように、中鎖脂肪酸は吸収されやすく、すぐにエネルギーになりやすいという特徴から、
胃腸機能の弱い人や、エネルギー不足を感じ、疲れやすい人に最適です。
MCTオイルのさまざまな効能
エネルギーになりやすい
MCTオイルはミトコンドリアの働きを向上させ、ミトコンドリアの数を増やします。
ミトコンドリアはエネルギーを作っていますから、
MCTオイルをとることで、エネルギーを効率的にたくさん作ることができます。
疲れやすい人は、エネルギー不足で疲労を感じている方が多いです。
そのため、疲れやすい人には、エネルギーをたくさん作るよう働きかけてくれるMCTオイルはおすすめです。
抗菌作用、抗真菌作用
MCTオイルは抗菌作用、抗真菌作用をもっています。
この抗菌作用の働きによって、腸内細菌のなかの悪玉菌を減らしてくれます。
疲れやすい人は、腸内細菌叢の多様性が失われ、悪玉菌が増えているひとが多いです。
加えて、カンジダ感染により腸内環境が悪化し、消化吸収不良を引き起こしています。
MCTオイルは、腸内のカンジダ感染に対抗し抑制する作用を持っています。
そのため、腸管内の感染を抑え、腸管機能を助けるMCTオイルはおすすめです。
抗炎症作用、抗ガン作用
MCTオイルは抗炎症作用をもち、炎症を鎮めます。
マクロファージには、炎症を引き起こすタイプと、炎症を抑えるタイプがあるのですが、
糖質を多く摂っている方は、炎症を引き起こすタイプのマクロファージが優位となり、
良質な脂質を多く摂っている方は、炎症を抑えるマクロファージが優位となります。
MCTオイルは、抗炎症サイトカインであるIL-10の分泌を増加させ、炎症を抑えることがわかっています。
さらには、MCTオイル下で、がん細胞の増殖が抑制されるという結果が得られ、
試験管レベルではありますが、MCTオイルががん細胞を直接攻撃する可能性が示唆されています。
ステージ4のがん患者さんにMCTオイルをとってもらったところ、生存率がアップしたとの報告も見られます。
実際、がん患者さんの食事に、MCTオイルを用いたケトン食が積極的に取り入れられるようになっています。
インシュリン抵抗性の改善、血糖値の改善
インシュリン抵抗性が改善されるため、インシュリンの効きがよくなり、血糖コントロールが改善されます。
低血糖の予防と改善
疲れやすい人は、低血糖状態にあることがわかっています。
詳しくは、
「低血糖のとき、からだに何がおこっているのか」
を参考になさってください。
MCTオイルはグリコーゲン貯蔵を改善し、低血糖を予防します。
また、糖新生に必要な酵素の働きを助けることで、低血糖を改善します。
このため、低血糖を予防するMCTオイルは疲れやすいかたの症状改善におすすめです。
MCTオイルの選び方
ココナッツオイルから抽出されたMCTオイルを選びましょう。
パーム油などを原料とするものではなく、ココナッツ由来がおすすめです。
製造の際、加熱処理や化学溶剤を用いていない、低温圧搾の製法を用いているものを選びましょう。
プラスティック容器ではなく、瓶に入っているものがおすすめですし、できれば、遮光瓶に入っているものがいいかと思います。
MCTオイルの取り方
MCTオイルは少量から始めて、徐々に増量し、ご自分の最適な量を見つけてください。
多くとると胸やけ、下痢が起こります。
胃が重い、痛い、胃のむかつきなどを感じるかたもいらっしゃいます。
3-5g/回など少量から始めて、徐々に増量し、10-45g/日を目安に摂取します。
食事とともにとるか、もしくは食後に取ってください。
加熱しないでとることをおすすめします。
サラダ、スープなど料理に少量かけてたべるといいでしょう。
MCTオイルの注意点
MCTオイルは下痢や腹痛を起こすことがあります。
そのため、下痢、軟便傾向のかたにはおすすめできません。
MCTオイルではインシュリン抵抗性が改善するため、糖尿病治療中の方は、血糖値に注意する必要があります。
インシュリン治療中の場合は、低血糖をおこすようなら一時中断して、医師に相談してください。
MCTオイルは食品ですので、まれにからだに合わない人もいらっしゃいます。
その場合はただちに使用を中止してください。
MCTオイルを使ってみた
MCTオイルについてみてきましたが、いかがだったでしょうか。
消化吸収されやすく、短時間でエネルギーになりやすいMCTオイルは、疲れやすい人に最適です。
実際、慢性疲労の方、疲れやすい方などにつかっていただいたところ、体調の変化を感じておられるかたがほとんどです。
「元気になった感じがする」
「夕方、どうしようもなく疲れていたのが、ましになってきた」
「おなかの調子がよくなった」
「便秘が解消された」
「朝、おなかがすいて目が覚めるようになった」
「以前は、朝食をとる気になれなかったが、朝食を食べたいと思うようになった」
「食事がすすむようになった」
疲れやすいかたは、MCTオイルをぜひ試してみてください。