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副腎疲労の方が、よりよい睡眠をとるための5つのポイント

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テーマ:生活習慣

睡眠中は、ただ、からだを休めているだけではありません。
からだの修復を行うなど、さまざまな働きが行われているおかげで、朝から元気に活動することができるのです。

副腎疲労の方や、疲れやすいかたにとって、睡眠は治療の一部です。

今回は、疲れやすいかた、副腎疲労の方に睡眠が重要である理由を解説し、よりよい睡眠をとるためのポイントをお話しします。

睡眠の役割


睡眠中は、からだを休めるだけでなく、ホルモンバランスを整え、エネルギーを増やし、デトックスを促進するなど、さまざまな働きを行っています。

忘れてはならないもうひとつの重要な働き、それは、からだの修復です。

特に副腎疲労の方にとって、副腎の修復は重要です。
夜寝ている間に、副腎修復を行っていることを考えると、睡眠がいかに重要か理解できるかと思います。

夜間、からだをじゅうぶんに休めることができると、朝、副腎から十分な量のコルチゾールが分泌されます。
このため、頭もからだもすっきりと目覚め、活動することができるのです。

副腎疲労の方や、疲れやすいかたにとって、睡眠は、治療に匹敵するくらい重要なことなのです。

10時までに就寝


副腎を修復するためには、コルチゾールの日内変動に合わせることが重要です。

コルチゾールは朝8時にピークを迎えます。
ですから、その前には起きている必要があります。

10時に寝て、6時から7時に起きる。
これが理想です。

10時に寝るのが無理なら、夜中の12時前までにおやすみしましょう。

12時前に寝ると、12時までの実際の時間の2倍に換算されると言われています。

つまり、11時に寝ると、12時までの1時間は、2時間分に相当し、
10時に寝ると、12時までの2時間が、4時間分に相当するのです。

10時に寝て、6時に起きると、10時から12時までの2時間は4時間分に相当することになりますから、実際の睡眠時間は8時間ですが、10時間睡眠に相当することになりますね。

いかに12時前に寝るか、どれだけはやくに休めるかが、疲労回復、副腎回復のカギになります。

ポイントは夜のストレスレベルを下げること


日が落ちて、暗くなってから3時間ほどでコルチゾールレベルが下がってきます。

コルチゾールレベルが下がると、成長ホルモンが分泌され、組織の修復が始まります。
しかし、もしコルチゾールが下がらなければ、成長ホルモンは分泌されず、組織の修復を行うことができません。

副腎疲労の方はタンパク異化に傾いているので、夜間のタンパク同化は必須です。
夜寝ている間に、タンパク同化を行いたいのですが、コルチゾールが下がらなければ、タンパク異化が起こってしまうのです。

コルチゾールを下げるためには、夜のストレスレベルを下げることが重要になります。

夜のストレスレベルを下げ、リラックスモードに入るための5つのポイントをあげてみましょう。

夜遅くまで仕事をしない


寝る1時間前までに、パソコンやスマホをやめ、テレビも見ないようにします。

お休みする直前まで、メールの返信をするなどして仕事をしてしまうと、ストレスレベルを下げることができません。
「夜何時以降、仕事はしない」と決めることも必要です。

部屋の温度や、湿度などを適切に保ち、居心地のよい睡眠環境を整えます。
寝る前は、寝室を暗くします。
間接照明を使うと、よりリラックスできるでしょう。
できれば、wifiを消してください。

ベッドは寝るための場所です。
お休みする以外の作業をしないようにしましょう。

日中、ベッドで飲食したり、パソコン作業をしたりすると、夜、ベッドに入った時、飲食や仕事モードに入ってしまいます。

カフェインを控える


カフェインは、夜おそくにとらないようにするだけでなく、日中もできるだけやめるようにしましょう。

毎日、コーヒーを何杯も飲んでいる人は、急にやめると逆に体調を崩しますので、徐々に減らしましょう。

カフェインが含まれているのはコーヒーだけではありません。
エナジードリンクや、紅茶、緑茶、ココア、チョコレートなどにも含まれています。

夜に飲むのはハーブティーがおすすめです。

マグネシウム入浴剤


入浴時には、バスタブにエプソムソルトなど、マグネシウムを含んだ入浴剤を用いるのもよいでしょう。

マグネシウムをとると、眠くなることが知られており、優しく睡眠を誘います。

また、副腎疲労のかたは、マグネシウムが低下していることが多いことからもおすすめです。

マグネシウムは食事からとっても消化吸収されにくいのですが、経皮吸収されやすい特徴を持っています。

マグネシウムは入浴剤のほか、マグネシウムスプレーやクリームなどから摂取する方法もあります。

朝起きたら、朝日を浴びましょう


熟睡するためには、夜のリラックスだけでなく、実は、朝起きた時の習慣も大切です。

毎日、同じ時間に寝て、毎朝、同じ時間に起き、朝起きたら、朝日を浴びましょう。
朝日を浴びると、メラトニンがリセットされ、このリセット刺激をもとに、夜になると自然にメラトニンが分泌されるのです。

副腎疲労の方は、朝、なかなか起きられない方も多いと思います。
その場合は、一度起きて、朝日を浴びてから、二度寝するのは問題ありません。

瞑想もおすすめ


副腎疲労の方は、睡眠時間を長めにとっていただいてもかまいません。
睡眠を十分とることができると、そこから副腎の修復が始まります。

睡眠だけでなく、日中の瞑想もおすすめです。
瞑想を日課としているかたは、瞑想中に副腎の修復がおこなわれることもあるようです。

まとめ


副腎疲労の方や、疲れやすい方にとって、睡眠は治療の要です。
できるだけ12時前までにおやすみするようにしましょう。
理想は、10時に寝て、6-7時に起きることです。
毎日、夜、同じ時間に就寝し、朝、同じ時間に起きて、朝日を浴びましょう。

夜は、ストレスレベルを下げ、リラックスできる環境を整えます。
寝る前にPC、スマートフォンを見ないこと、夜遅くまで仕事をしないことも重要です。
睡眠を十分とることで、副腎の修復が始まります。

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野口由美
専門家

野口由美(医師)

クリニック千里の森

患者一人ひとりの個性を重視した「患者ファースト」の治療方針のもと、薬に頼らない医療を提供。近代西洋医学の最前線で培った豊富な知識、自身の体験を裏付けに、幅広い選択肢の中から最適な治療法を提案します。

野口由美プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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