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外壁のサイディングの補修価格は劣化の度合いで変わる

金山泰男

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テーマ:外壁の主要素材サイディング

日本の新築住宅市場を占めている外壁サイディングボード。
サイディングは劣化の度合いや症状により、リフォームの規模も価格も大幅に異なります。

軽微な補修の方が一時的に費用は安く抑えられますが、根本的な問題が放置されたことにより結果的に大規模な修復が必要になる可能性もあります。

外壁サイディングボードのメリットとデメリット。


日本の住宅では、外壁材は木版(下見板)張りがほとんどでした。しかし、昭和40年代に窯業系サイディングが誕生し、大工さんが簡単に施工できる画期的な不燃性の外壁材として広く普及しました。

最近では、より耐火性に優れたパネル壁材として「サイディングボード」が、新築住宅に使用する主流の外壁材となってきました。

その理由として、サイディングボードは施工の手間がかからない、工期が短い、コストが安いなどがあげられます。
現在では、ハウスメーカーの標準仕様となり、日本の新築住宅市場を占めています。

ただし、メリットばかりではありません。
サイディングの外壁は「半永久的にもつ建材である」というキャッチフレーズで売り出されていました。
しかし、現実はどうでしょうか?
よくあるケースとして以下のようなデメリットが挙げられます。
「現場で住宅に合わせてカットした切断面から吸水することで劣化した」、
「サイディングボードの表面の劣化によって吸水し、ボードが反ってしまった」などです。


外壁サイディングボードのリフォーム方法と価格の比較。


主流を占めるサイディングは「窒業系」で、焼き物であるため吸水すると伸縮したり、気温差などでひび割れを起こすこともあります。
また、サイディングボード間の「つぎ目」の役割を果たしているコーキングはサイディングより寿命が短いと言われています。
ですから窒業系サイディングは、半永久的でメンテナンスが不要ではありません。

長持ちさせるために、やはりリフオームが必要でしょう。
外壁サイディングのリフォームは約18年~20年に1度必要とされています。
ひと口にリフォームと言っても、大規模な張り替えから簡単なものまでさまざまです。

大きくは「張り替え、塗装、コーキングだけのリフォーム」の3つに分かれます。それぞれ費用がかなり異なるので、そのあたりもチェックしたいところです。

張り替えには、既存のサイディングボードを撤去し、新しいボードを張る方法と、既存のサイディングの上から新しいボードを重ね張りする方法があります。
予算の目安として(各々150㎡外壁の場合を想定)、前者は、約180万円〜230万円、後者は約150万円〜約200万円かかります。

塗装の場合は、既存ボードに上塗りした場合80~150万円ほどで、塗料のランクにもよるので、塗料選びを業者任せにしないように気をつけましょう。


補修価格の節約で、外壁サイディングの劣化は進んでしまう!?


コーキングだけのリフォームの場合は、これまでのコラムでお書きしてきたように、既存のコーキングを撤去し、新しいコーキングを打ち直す「打ち替え」、または、既存のコーキングの上に新しいコーキングを打つ「打ち増し」があります。前者は約15~20万円、後者は約12~17万円でいずれも足場代がプラスされます。

張り替えの場合とコーキングのみを比較すると、大幅に価格が異なります。
施主さんにすれば、安いにこしたことはないでしょう。

しかし、軽微な補修の方が一時的に費用は安く抑えられますが、根本的な問題が放置されたことにより結果的に大規模な修復が必要になる可能性もあります。
張り替えは、価格も高くなりますが、細かい修理を頻繁に繰り返すよりは、結果的にはリーズナブルかもしれません。補修価格を節約しすぎると、それだけ外壁材の劣化は進んでしまうのです。

ただし、適正な価格での工事を行ってもらうことが基本です。数ある業者の中には、よくない所もあるので慎重に選んでください。複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。
自己判断が難しい場合、お見積もりでも判断できない場合等…どんな疑問や不安でも弊社まで、お気軽にご相談ください。

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金山泰男
専門家

金山泰男(塗装業)

株式会社ペイント一番

建材の傷み具合を見てお客様に説明し、下塗りの回数、使用する塗料を提案する

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