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金山泰男

塗装で家を守る専門家

金山泰男(かなやまやすお) / 塗装業

株式会社ペイント一番

コラム

外壁サイディングの塗装、塗料選びは慎重に!

2016年1月8日

テーマ:外壁の主要素材サイディング

コラムカテゴリ:住宅・建物

サイディング補修に伴い、再塗装(上塗り)の問題も浮上します。外壁サイディングの種類選びと同じぐらい大切なのが塗料選びです。既存のサイディング材との相性も考慮しつつ、塗料の種類について知識を持っていると、業者へ依頼する時に役立ちます。塗料の種類、耐久年数、塗料選びのポイントについて解説します。

外壁サイディングの塗装に使う塗料にも寿命がある!

外壁サイディングには、いくつかの種類があり、種類によって寿命が異なります。そして、塗装に使う塗料にも寿命があるのです。

塗料の種類によって外壁の耐用年数は変わってくるので、塗料選びはとても重要です。

たとえば、既存サイディングボードが高断熱タイプの窒業系サイディングの場合、この上にシリコン系単層弾性塗料を塗ると、年月と共に塗膜が膨れたり、剥離してくることがあります。
そのあたりを考慮して慎重に塗料を選ぶ必要があります。

では、塗料はどのように選べば良いのでしょうか?
現在、多くの人がシリコン系塗料を選んでいます。シリコン樹脂系塗料の耐久年数は、10~15年と言われており、価格と耐久性のバランスが良いのが選ばれる理由でしょう。

シリコン系塗料の中でも、「水性1液型」、「溶剤1液型」、「溶剤2液型」と3つの種類があります。
「水性1液型」は、耐久性、密着性は油性と比べると劣り、ホームセンター等に売られている水性塗料と同レベルです。大手メーカーが主に使っている塗料で扱いやすく、環境への負担が少ないでしょう。

「溶剤1液型」は、水性塗料より耐久性が高く、最も一般的な塗料です。塗装店で最も使われている種類で、ホームセンター等に売られている油性塗料と同レベルです。
「溶剤2液型」は、前述の2型より、耐久性、密着性共にはるかに優れており、プロが使用する上質の塗料です。


塗装の塗料選びは何を基準にすれば良いか?

現在、最もポピュラーなシリコン系塗料についてご説明しましたが、種類も多いし、値段もまちまちなので、判断基準に困る方がほとんどです。

塗料選びのポイントとしては、「耐久性」「価格」「環境適応性」「防汚性」の4つに注意してください。これらを総合的に見て選ぶことが大切です。

塗料の「耐久性」に関して、シリコン系塗料も復習しながら、それ以外のものもご紹介しましょう。

塗料の一般的な種類と耐用年数は、アクリル樹脂が5〜7年、ウレタン樹脂が10〜13年、シリコン樹脂が10〜15年、フッ素樹脂が15〜20年というのが目安と言われています。

フッ素樹脂は耐用年数は長いのですが価格も高いのであまり使用されていません。最も安価なアクリルは、よく使われますが、耐久性が低いので塗り替え時期も早くしないといけません。こういった理由から、主流はウレタンやシリコンになっています。

種類が少しわかっても、なかなか選びにくいものですよね。
その場合、以前のコラムでもお書きしたのですが、塗料を選ぶ基準として、JIS規定を物差しにするのをおすすめします。
塗膜にダメージを与え続けた時、何時間劣化せずに耐えられるか…といった検査結果で、2000時間耐えられる塗料を「耐候型1種」、1000時間耐えられる塗料を「耐候型2種」、500時間しか耐えられない塗料が「耐候型3種」と決められています。
「耐候型1種」は、最低でも10年は維持できると言われています。

前述したように、塗料は4つのポイントを複合的に見なければいけません。
塗料の種類や価格は多彩なので、どれがベストであるかは、難しいのですが、業者の言いなりになって失敗しないためにも、知識を付けておきましょう。

また「環境適応性」とは、環境対策のことです。塗料特有のニオイがおさえられ、人や環境に有害でないタイプです。
環境のことを考えると、シンナーを薄めている「溶剤タイプ」より「水性タイプ」の方がベターでしょう。


塗装に大切!「セラミック入り」と「セラミック複合塗料」の違い

環境にも耐久性にもこだわりたいのなら、「弱溶剤タイプ」「NAD型塗料」という塗料が最近、注目されています。「溶剤タイプ」と「水性タイプ」の中間といったところです。

では「防汚性」ですが、「セラミック入りの塗料がいい」とすすめる業者か多いようですが、そこは最も注意したい点です。
「セラミック塗料」の他にも「セラミックス塗料」「セラミシリコン」等と呼ばれ、消費者は混同してしまうので気をつけてください。

ぜひ、覚えて頂きたいのは「100%セラミックの塗料」というのは存在しないということです。セラミック塗料と呼ばれるものは、塗料にセラミックの成分を混ぜてあるというだけで、その効果は明確ではありません。
外壁塗装を行う業者の中には、「うちはセラミック塗料を使用しています」という理由で、通常より高額な見積もりを出してくるような心ない業者もないとは言えません。くれぐれも慎重に対応してください。

おすすめの「セラミック複合塗料」とは

筆者がおすすめするのは「セラミック複合塗料」です。「セラミック入り」と「セラミック複合」は、言葉は似ていますが、塗料としての仕組みが全く異なります。

「セラミック複合塗料」は、セラミック塗膜が形成され、塗膜表面の静電気が減り、汚れが付着しにくくなります。一般の塗料では、雨水にはじかれて汚れが残されますが、セラミック塗膜の親水性により、雨水が汚れを流れ落とします。

塗料メーカー「SK化研」の商品をはじめ、日進産業の「GAINA」という塗料、山本窯業の「カラーセラミックス」など……他にも良質の塗料メーカーはありますので、良い施工業者さんを選んで話を聞いてみましょう。

また、小さいカラーのサンプルだけで色を決めるは難しく、実際に外壁に塗った時とのギャップが生まれることも多々あります。
それがトラブルに発展する場合もあるので、それを避けるためにも業者に試し塗りを見せてもらいましょう。

さらに、つや無し塗料を選ぶと、塗り替えをしたという見栄えを感じない人が多いようですので「つやあり塗料」を選ぶことをおすすめします。

塗装は、業者の対応によるところが大きいので、業者選びがポイントになるでしょう。業者選びを始め、注意しなければいけない点が多いので、自己判断に迷われる場合は、お気軽に弊社までご相談ください。

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