葬儀後の弔問を受ける時の対応|自宅訪問の日程調整・香典・断り方

お通夜や葬儀に参列する時、受付で差し出す香典袋。いざ準備しようとすると、表書きは「御霊前」でよいのか、名前はどこに書くのか、金額は書くのか、お札は新札でよいのかと、細かな点で手が止まる方は少なくありません。大阪市旭区、千林、森小路、関目高殿のあたりでも、「宗派が分からないまま書いてしまい、あとで失礼だったのではと気になった」という声を伺います。
香典袋は、短い時間で用意することが多く、落ち着いて確認できないまま持参しがちです。ここでは、表書き・名前・金額・中袋・お金の入れ方という順で、迷いやすい点を整理します。宗派や地域で違う部分もあるため、最後に確認する先もあわせてお伝えします。
- 表書きの選び方と宗派による違い
- 名前と金額の正しい書き方
- 中袋への記入とお金の入れ方
- 新札を避ける理由と包む金額の目安
結論:香典袋は「表書き・中袋・お金の向き」の三点を確認すれば整う
香典袋で押さえる点は、大きく三つに分かれます。外袋の表書きと名前、中袋の金額と住所氏名、そして包むお金の状態と向きです。この三点を順に確認すれば、急な場面でも形は整います。
まず外袋の表書きを決め、次に中袋へ金額と連絡先を書き、最後にお札の向きをそろえて入れる。この順番で進めると迷いません。
表書きは、故人の宗教や四十九日の前か後かで変わります。難しく感じるかもしれませんが、分からない時の無難な選び方もあります。葬儀そのものの流れや焼香の作法とあわせて知っておくと、当日の不安が小さくなります。焼香の回数や順番に迷う方は、葬儀の焼香のやり方と参列マナーもあわせてご確認ください。
表書きは宗教と時期で変わる。迷う時は「御霊前」か「御香典」
外袋の水引より上に書くのが表書きです。仏式の通夜・葬儀では「御霊前」が広く使われます。ただし、浄土真宗では亡くなってすぐに仏になるという考え方から、「御仏前」を用いるのが基本です。四十九日の法要以降は、仏式では「御仏前」に変わります。
神式では「御玉串料」「御榊料」、キリスト教式では「御花料」を用います。宗教や宗派が分からない時は、仏式・神式・キリスト教式のいずれでも使いやすいとされる「御香典」や、仏式で広く通じる「御霊前」を選ぶと大きく外れません。
浄土真宗では通夜・葬儀から「御仏前」を使う点だけは、仏式の中でも例外として覚えておくと安心です。
表書きの文字は、悲しみで墨が薄くなった、涙で墨がにじんだという気持ちを表す意味から、薄墨の筆ペンで書くのが昔ながらの作法とされています。手元にない場合は、通常の筆ペンや黒のサインペンでも差し支えありません。
名前はフルネーム。連名や会社名は書く位置に決まりがある
表書きの下、水引より下の中央に、贈る人の名前をフルネームで書きます。夫婦で参列する場合は、夫の名前を中央に書き、その左に妻の名前を添えるのが一般的です。
- 個人で出す場合は中央にフルネーム
- 夫婦連名は夫を中央、妻を左に
- 三名までの連名は目上の人を右から順に
- 四名以上は代表者名の左に「外一同」
会社として出す時は、中央に代表者名を書き、その右側に小さめの文字で会社名を添えます。職場の有志でまとめる場合は、「◯◯部一同」とし、全員の名前を書いた紙を中袋に入れると、受け取る側も整理しやすくなります。
四名以上の連名は、外袋に全員を書かず「外一同」とし、内訳は別紙にして中袋へ入れるのが、遺族にとって確認しやすい形です。
参列できず香典だけを届ける場合は、名前の書き方に加えて渡し方の配慮も必要になります。事情があって伺えない時の対応は、参列できない時の香典の届け方で整理しています。
中袋は表に金額、裏に住所と氏名。金額は旧字体が基本
香典袋には、お金を入れる中袋が付いていることが多くあります。中袋の表面の中央に金額を書き、裏面の左下に住所と氏名を書きます。遺族は後日、香典返しや記録のために中袋を確認するため、住所氏名を書いておくと負担が減ります。
金額は、改ざんを防ぐ意味から、漢数字の旧字体で書くのが丁寧とされています。たとえば五千円は「金伍仟円」、一万円は「金壱萬円」と書きます。「也」を付けるかは必須ではありません。中袋がない香典袋の場合は、外袋の裏面左下に金額と住所氏名を書きます。
- 三千円は金参仟円
- 五千円は金伍仟円
- 一万円は金壱萬円
- 三万円は金参萬円
中袋の裏に住所と氏名を書いておくと、遺族が香典返しの宛先を調べる手間が省けます。読みやすい楷書で書くことが、何よりの心遣いです。
お札は新札を避け、向きをそろえる。金額は関係性で考える
香典に入れるお札は、新札を避けるのが昔からの作法です。あらかじめ用意していた、不幸を待っていたという印象を避けるためとされています。手元に新札しかない場合は、一度折り目を付けてから入れると気持ちが伝わります。
お札を入れる向きは、中袋の表に対して、人物の顔が裏側・下向きになるようそろえるのが一般的です。複数枚入れる時は、向きを全てそろえます。これは、悲しみに顔を伏せるという意味合いからきているといわれます。
包む金額は、故人との関係性で考えます。一般的な目安として、友人・知人は五千円から一万円、勤務先の同僚や上司は五千円前後、親族は一万円から数万円とされることが多いものです。四や九のつく金額は、死や苦を連想させるため避けます。
金額や香典辞退の有無は、地域や家ごとの習わし、遺族の意向で変わります。家族葬で香典を辞退される場合もあるため、迷う時は案内状の記載を必ず確認してください。
なお、ここで触れた表書き・金額・お金の向きは、宗派や地域、家の習わしによって異なる場合があります。最終的には、参列する葬儀の案内状の記載、ご遺族の意向、心配な場合は葬儀社や菩提寺へ確認することをおすすめします。小さなお子さまと参列する場合の配慮は、子どもを葬儀に連れて行く時の判断と配慮も参考になります。
不祝儀袋の選び方。水引は「結び切り」、金額に合わせて格をそろえる
香典袋(不祝儀袋)は、水引の結び方で選びます。弔いてもほどけない「結び切り」や「あわじ結び」が、不幸が繰り返さないようにという意味で用いられます。紐を何度でも結び直せる「蝶結び」は、出産や結婚など何度あってもよいお祝い事に使うもので、弔物では使いません。
水引の色は、関西では黄白を四十九日法要以降に使う地域もありますが、通夜・葬儀では黒白が基本です。包む金額が少ない時は水引が印刷された簡素な袋、金額が多い時は実際の水引が掛かった袋と、金額に合わせて格をそろえると見た目も整います。
香典袋は弔事用を選び、水引は「結び切り」を確認する。蝶結びはお祝い用なので、急ぎの購入でもここだけは見分けましょう。
持参と渡し方。袖帛に包み、受付で両手で差し出す
香典袋は、そのままバッグに入れるのではなく、袖帛(ふくさ)に包んで持参するのが丁寧です。袖帛の色は、紫・紺・グレーなど落ち着いた色を選びます。紫は慶弔どちらでも使えるため、一つ持っていると安心です。袖帛がない時は、ハンカチで代用しても構いません。
受付では、袖帛から香典袋を取り出し、表書きが相手から読める向きにして、両手で差し出します。「このたびはご構連さまでございます」など、一言添えてお渡しします。記帳を之した後に渡すのが一般的です。
- 袖帛の色は紫・紺・グレー
- 受付で袖帛から取り出す
- 表書きを相手向きにして両手で渡す
- 一言添えてお渡しする
受付では、表書きを相手から読める向きにして両手で差し出す。バッグからそのまま出すよりも、袖帛を使うと所作が落ち着きます。
まとめ
香典袋は、表書き・名前・中袋・お金の向きという順で確認すれば、急な場面でも整えられます。宗派が分からない時は「御香典」や「御霊前」を選び、浄土真宗だけは「御仏前」を使うと覚えておくと安心です。
- 表書きは宗教と時期で選ぶ
- 名前はフルネーム、連名は位置に決まり
- 中袋は表に金額、裏に住所氏名
- 新札を避け、お札の向きをそろえる
葬儀後に香典をいただいた側として、お返しの時期や品物に迷う場面もあります。受け取る立場になった時は、香典返しの時期と品物の選び方もご覧ください。
大阪セレモニーでは、旭区・千林・森小路・関目高殿を中心に、葬儀前の準備から参列のマナー、葬儀後のご相談までお手伝いしています。香典や参列の作法で迷われた時も、どうぞお気軽にお声がけください。慣れない場面でこそ、誰かに確認できることが安心につながります。
株式会社大阪セレモニー


