「遺産相続で揉めてる最中に相続人が死亡…相続関係、どうなるの?」
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
遺産相続の手続きを進める上で、最も重要な前提となるのが相続財産の正確な把握となります。
しかし残念ながら、相続人の中に故人様の財産の一部を隠したり、独り占めしようとしたりする人が現れるケースも珍しくありません。
「故人と同居していた兄弟が、預金通帳を見せてくれない。」
「遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ:相続人全員で遺産の分け方を話し合う場)で提示されたリストが少なすぎる。」
このような不安を抱えたまま、感情的に相手を問い詰めても解決には繋がらないでしょう。
今回は、遺産隠しが疑われる場合の対処法について、プロの視点から解説をします。
- なぜ遺産隠しが起こるのか
- 遺産隠しを疑った場合にまずやるべきこと
- 自分でできる範囲の財産調査方法
- 隠された財産を明らかにするための法的な手段
- 遺産隠しを行った相続人へのペナルティ
【結論】遺産隠しは弁護士に相談を!証拠を集めて権利を守ろう
他の相続人による遺産隠しが疑われる場合、決して諦めずに法的な手段を検討することが重要となります。
早期の段階から相続問題に詳しい弁護士に相談し、専門的なサポートを受けることが最も賢明な対処法です。
最高裁判所の統計によると、遺産分割に関する紛争のうち遺産総額5000万円以下のケースが全体の約76%を占めています。
引用元:ダイヤモンドオンライン
https://diamond.jp/articles/-/354252
この記事からも分かるように、遺産トラブルはどのようなご家庭でも起こり得る身近な問題だと言えるでしょう。
自力での調査には限界があるため、弁護士会照会(べんごしかいしょうかい:弁護士が銀行などに情報を照会できる法的な権限)などの制度を活用することが解決の鍵となります。
時効の問題や証拠が失われるリスクを考慮し、疑いを持ったらできるだけ早く行動に移すことが不可欠です。
1 遺産隠しが起こる理由とその手口
遺産隠しを行う人の動機は、自分の取り分を増やしたいという欲や、他の相続人への対抗意識など様々となります。
典型的な手口としては、故人の預金口座から亡くなる直前や直後に無断で現金を引き出す行為が挙げられるでしょう。
また、貴金属などの価値ある動産(不動産以外の物)を勝手に処分したり、存在を隠したりするケースも目立ちます。
特に故人の財産管理を一人で任されていた相続人がいる場合、不透明な支出が発生しやすい傾向にあります。
これらは相続人全体の権利を侵害する、非常に不誠実な行為と言わざるを得ません。
2 遺産隠しを疑った際にまず行うべき準備
相手を責める前に、まずは冷静に情報を整理することから始めましょう。
なぜ隠していると思うのか、その具体的な根拠をメモなどにまとめてください。
故人の遺品の中に、通帳のコピーやメモ書きなどの手がかりが残っていないか再度調査します。
故人宛の郵便物を過去数年分確認することで、利用していた金融機関や証券会社が判明することもあります。
もし他にも不信感を抱いている相続人がいるならば、協力して情報収集を行うことが有効でしょう。
3 自分でできる範囲の財産調査方法
相続人であれば、自分自身で進められる調査も存在します。
■ 金融機関への照会
故人が利用していた可能性のある銀行の窓口へ向かいます。
残高証明書だけでなく、過去5年から10年分の「取引履歴」を請求することが極めて重要となります。
死亡前後に不自然な大口の出金がないかを細かく確認してください。
■ 不動産の調査
市区町村役場で「名寄帳(なよせちょう:特定の人が所有する不動産を一覧にした書類)」を取得しましょう。
これにより、家族が把握していなかった土地や建物の存在を特定できる場合があります。
4 法的な手段を用いて隠された財産を明らかにする
個人での調査に限界を感じた場合は、弁護士による法的な手続きが必要となります。
弁護士会照会(23条照会)を利用すれば、個人では開示を拒まれるような情報も取得できる可能性があります。
また、相手方に対して弁護士名義で内容証明郵便を送り、財産の開示を強く求めることも効果的でしょう。
話し合いが進まない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停(調停委員を挟んだ話し合い)を申し立てることになります。
それでも解決しない際は、不当利得返還請求(ふとうりとくへんかんせいきゅう:不正に得た利益を返させる訴え)などの裁判を行うことになります。
5 遺産隠しを行った相続人へのペナルティ
意図的に遺産を隠したり不正に使い込んだりした人には、厳しい制裁が下されることもあります。
悪質な場合は「相続欠格(そうぞくけっかく)」となり、相続人としての権利を完全に失う可能性があるでしょう。
また、他の相続人から損害賠償を請求されたり、横領罪などの刑事責任を問われたりするケースも否定できません。
遺産隠しは最終的に暴かれるリスクが非常に高く、家族の絆を永久に引き裂く結果を招きます。
【まとめ】遺産隠しは許されない行為!専門家と連携して権利を回復しよう
遺産隠しが疑われる状況は、ご遺族にとって精神的にも大きな負担となります。
しかし、正しい手順で調査を行えば、真実を明らかにすることは可能です。
では、本日の重要なポイントをまとめます。
- 遺産隠しは預金の無断引き出しや動産の隠匿など悪質な手口で行われる。
- まずは通帳の取引履歴を取得し、死亡前後の不自然な動きをチェックする。
- 個人で解決しようとせず、早い段階で弁護士に相談することが最も確実な道と言える。
- 弁護士会照会や裁判所の手続きを活用することで、隠された財産を特定できる。
- 遺産隠しには相続権の剥奪や損害賠償といった重いペナルティが伴う。
- 生前の対策として、公正証書遺言を作成し遺言執行者を指定しておくことが有効である。
大切な方を亡くした悲しみの中で、疑念を抱え続けるのは非常につらいことです。
ご自身の正当な権利を守り、公平な相続を実現するためにも、勇気を持って専門家を頼ってください。
株式会社大阪セレモニーは、信頼できる専門家のご紹介を通じて、皆様の不安を解消するお手伝いをいたします。
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