親の葬儀費用は〇〇万円!?突然のお葬式に備えるための事前知識
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
お葬儀の主役は故人様でありますが、葬儀を開くのは喪主様とご遺族様です。
はじめて大切なご家族がお亡くなりになると、深い悲しみの中で葬儀を執り行わなければなりません。
予想はしていたとしても、いざその場面になると、「上手くできるだろうか…」と、戸惑いや不安でいっぱいになってしまうのではないでしょうか?
喪主は、葬儀全体を取り仕切り、遺族の代表として様々な判断を下し、弔問客に対応するという、非常に重要な役割を担います。
やるべきことも多く、精神的にも肉体的にも負担が大きいことは間違いありません。
今回は、もしあなたが喪主になった場合に、「まず何をすべきか」から「葬儀当日」「葬儀後」までの具体的な役割と行動について、順を追って分かりやすく解説していきます。
【結論】一人で抱えず、葬儀社にご相談を!事前相談でお見積りも
まず結論として、喪主の最も重要な役割は、「葬儀全体の最終的な決定権者」であり、「遺族の代表として弔問客や関係者に対応する顔」である、ということ。
具体的にやるべきことは多岐にわたりますが、大きく分けると以下の流れになります。
ご逝去直後~葬儀社決定: 医師からの説明、死亡診断書の受け取り、ご遺体の安置場所決定、そして信頼できる葬儀社への連絡と依頼。
葬儀社との打ち合わせ: 日程、場所、形式、内容、費用など、葬儀に関するあらゆる事項を葬儀社と相談しながら最終決定する。
関係者への連絡: 親族、故人の友人・知人、勤務先、菩提寺などへ、葬儀の日程などを連絡する。
葬儀当日の務め: 遺族代表としての挨拶、弔問客への対応、出棺や火葬場での役割。
葬儀後の務め: 挨拶回り、葬儀費用の支払い、法要の手配、各種手続きなど。
これら全てを喪主一人で完璧にこなす必要はありません。
特に、葬儀社との連携が非常に重要であり、多くの実務的な部分は葬儀社がサポートします。
また、他の遺族や親族と協力し、役割を分担することも大切。
喪主は最終的な判断を下し、遺族の代表として振る舞うことに集中できるよう、周りのサポートをうまく活用することが、負担を軽減し、円滑に葬儀を進めるための鍵となります。
できれば複数の葬儀社に事前相談をしておき、費用や今後の手続きについて把握しておくと慌てずに済みますよ。
それでは、喪主が具体的に何をすべきか、その根拠となる役割や手順を、時系列に沿って詳しく見ていきましょう。
1. そもそも喪主とは? 誰がなることが多い?
役割: 喪主は、葬儀の主催者であり、遺族の代表者です。葬儀に関する最終的な決定権を持ち、費用の支払い責任者となるのが一般的です。また、弔問客や僧侶など、外部に対する窓口としての役割も担います。
誰がなる?: 法律で明確な決まりはありませんが、慣習的には故人との関係性が最も近い人が務めることが多いです。一般的には以下の順で考えられます。
- 配偶者
- 長男・長女(または子が複数いる場合は相談して決める)
- 故人の親
- 故人の兄弟姉妹
最近では、長男にこだわらず、故人と同居していた子や、 介護などの世話をしていた方が務めるケースも増えています。
また、高齢の配偶者に代わって子が喪主を務めることもあります。
決め方: 誰が喪主を務めるかは、遺族間でよく話し合って決めることが大切です。もし故人が遺言などで喪主を指定していた場合は、それに従うのが基本です。
2. ご逝去直後~葬儀社決定までに喪主(または遺族)がやること
臨終に立ち会う(可能な場合): 医師から死亡宣告を受け、最期の状況説明などを聞きます。
死亡診断書(死体検案書)の受け取り: 必ず受け取り、内容を確認し、コピーを取っておきましょう。(前々回のコラム参照)
ご遺体の安置場所の決定・搬送手配: 自宅か、斎場・葬儀社の安置施設かを決め、搬送を依頼します。
葬儀社への連絡・依頼: ここが最初の重要な判断です。事前に決めていた葬儀社があればそこに連絡します。決まっていない場合は、病院紹介などに頼るだけでなく、可能であれば複数の葬儀社に連絡を取り、対応や概算費用などを比較検討したいところです。(ただし、時間的な制約がある場合も多い)
3. 葬儀社との打ち合わせ:喪主の最も重要な役割
葬儀社が決まったら、具体的な葬儀内容を決めるための打ち合わせを行います。
ここで、喪主は最終的な決定を下す役割を担います。
【決めること】
葬儀の日程: 火葬場の空き状況、宗教者の都合、遺族の希望などを考慮して決定。
葬儀の場所: 斎場、自宅、寺院など。
葬儀の形式と規模: 一般葬、家族葬、一日葬、直葬など。参列者の範囲。
宗教・宗派の確認と手配: 菩提寺への連絡、あるいは無宗教形式など。
具体的な葬儀内容: 祭壇、棺、遺影写真、返礼品、料理、供花など。
費用の見積もりと支払い方法の確認: 各項目の費用を確認し、総額と支払い方法を把握。
役割分担: 受付、会計などを誰にお願いするか。
4. 関係者への連絡:誰に、何を、いつ伝えるか
葬儀の日程や場所が決まったら、関係各所へ連絡します。喪主が直接行う場合もあれば、他の遺族と分担する場合もあります。
連絡する相手:
- 親族
- 故人と特に親しかった友人・知人(家族葬で参列をお願いする場合)
- 故人の勤務先、学校など
- 町内会、自治会など(地域によっては)
- 菩提寺(お付き合いのある場合)
伝える内容: 故人の氏名、亡くなった日時、喪主の氏名と連絡先、通夜・葬儀の日時と場所、葬儀の形式(家族葬の場合はその旨と弔問・香典辞退の有無など)。
連絡方法: 電話が基本ですが、親しい間柄であればメールやSNSなども活用されます。家族葬で参列をお断りする場合は、誤解のないよう丁寧に伝えましょう。
5. 葬儀当日の喪主の務め:遺族代表としての振る舞い
葬儀当日は、喪主は遺族の代表として、様々な場面で重要な役割を果たします。
弔問客への対応: 受付近くや式場入口などで、弔問に訪れた方々へ丁寧にお礼を述べ、挨拶を交わします。深々と頭を下げ、感謝の気持ちを伝えます。
宗教者への挨拶・対応: 式の前後で、控室などに挨拶に伺い、お礼を述べます。お布施なども、喪主が代表してお渡しするのが一般的です。
喪主挨拶: 通夜、告別式(出棺前)、精進落としなどの場面で、参列者に対して挨拶を行います。内容は、①弔問への感謝、②故人が生前お世話になったことへの感謝、③故人の簡単な紹介や思い出(任意)、④今後の支援のお願い、などを簡潔にまとめます。事前にメモを用意しておくと安心です。葬儀社に例文をもらうことも可能です。
出棺時の役割: 霊柩車に同乗する場合が多いです。(配偶者がいる場合は配偶者が優先されることも)
火葬場での役割: 火葬許可証を提出し、炉前での最後のお別れを取り仕切り、収骨(お骨上げ)の際には最初にお骨を拾う役割を担います。
6. 葬儀後の喪主の務め:やるべきことは続く
葬儀が終わった後も、喪主が中心となって行うべきことがあります。
挨拶回り: 葬儀でお世話になった方々(宗教者、世話役、近隣など)へ、葬儀後なるべく早くお礼の挨拶に伺います。(前回のコラム参照)
葬儀費用の支払い: 葬儀社への支払いを行います。支払い期限や方法を確認しておきましょう。
法要の手配: 四十九日法要、一周忌法要などの手配を、寺院や葬儀社と相談しながら進めます。
各種手続き: 相続手続き、保険・年金の手続き、各種名義変更など、多くの手続きがあります。他の相続人と協力したり、専門家の力を借りたりしながら進めていきます。
まとめ
喪主を務めるということは、故人様との最後のお別れを取り仕切る、大変名誉な、そして責任ある役割です。
その務めは多岐にわたりますが、最も大切なのは、故人様を敬い、心を込めてお見送りをするという気持ちです。
- 喪主は葬儀の最終決定者であり、遺族の代表。
- やるべきことは多いが、葬儀社がしっかりサポートする。
- 葬儀社との打ち合わせで、葬儀内容を最終決定するのが重要役割。
- 挨拶や弔問客対応も大切な務め。
- 一人で抱え込まず、周りの協力を得ることが負担軽減の鍵。
突然のことで不安も大きいかと思いますが、今回お話しした内容を参考に、一つひとつ、焦らず対応していってください。
株式会社大阪セレモニー