えっ、それダメなの!? 喪主・ご遺族がやりがちな葬儀マナー違反

山田泰平

山田泰平

テーマ:お葬式のマナー

皆様、こんにちは。株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。

今回から数回にわたり、「知らずにやっているマナー違反シリーズ」と題して、葬儀の場でついやってしまいがちなマナー違反について解説していきます。

1回目となる今回は、喪主・ご遺族側のマナー違反についてです。

葬儀は故人様を偲び、感謝の気持ちを伝える大切な儀式。

しかし、悲しみや慌ただしさの中で、知らず知らずのうちにマナー違反をしてしまっていることがあります。

今日は、喪主・ご遺族が特に注意すべきマナー違反について、より詳しく具体的にご紹介します。

1. 訃報の連絡


連絡の順番を間違える


訃報の連絡は、故人との関係性が深い順に行うのがマナーです。

まず、同居の家族、別居の家族・親族、故人の友人・知人、会社関係者という順が一般的です。

特に親しかった友人には、親族よりも先に連絡しても構いません。

故人が会社に勤めていた場合は、直属の上司に連絡し、その後の指示を仰ぎましょう。

同僚への連絡は上司と相談して、誰がどのように連絡するかを決めるのがスムーズです。

具体例:

「父が亡くなりました。生前、大変お世話になりました。」(電話で、落ち着いた声で伝える)

「〇〇(故人名)が、〇月〇日〇時〇分に、〇〇(死因)のため永眠いたしました。」(訃報の文面例)

連絡する時間帯に配慮しない


深夜や早朝の連絡は、緊急の場合を除き、避けるのがマナーです。

午前9時~午後9時頃までを目安に、相手の迷惑にならない時間帯を選びましょう。

特に、高齢の方や小さなお子さんがいる家庭には、配慮が必要です。

具体例:

「夜分遅くに申し訳ございません。」(深夜に連絡する場合)

「朝早くから失礼いたします。」(早朝に連絡する場合)

メールやSNSで済ませる


親しい間柄であっても、訃報の連絡は電話で直接伝えるのがマナーです。

メールやSNSでの連絡は、略式とみなされ、失礼にあたる場合があります。

特に、目上の方や年配の方には、必ず電話で連絡しましょう。

ただし、相手が電話に出られない場合や遠方に住んでいる場合などは、メールやSNSで連絡しても構いません。

その際は、「本来であればお電話でお伝えすべきところ、メール(SNS)でのご連絡となり申し訳ございません」など、一言添えるのが丁寧です。

具体例

「突然のご連絡、失礼いたします。〇〇(故人名)の長男の〇〇です。父が、本日未明に息を引き取りました。」(電話での伝え方)

2. 打ち合わせ


葬儀社任せにする


葬儀社は、葬儀のプロですが、すべてを任せきりにするのは避けましょう。

故人様の意向やご遺族の希望をしっかりと伝え、一緒に葬儀を創り上げていくという姿勢が大切です。

「故人はどんな葬儀を望んでいたか」「どんな人に見送ってほしいか」など、具体的に伝えましょう。

具体例:

「父は音楽が好きだったので、葬儀で好きな曲を流してあげたいです。」

「母は明るい人だったので、湿っぽい葬儀ではなく、笑顔で見送ってあげたいです。」

見積もりの確認を怠る


葬儀費用は、高額になることがあります。

見積もりの内容をしっかりと確認し、不明な点があれば、遠慮なく質問しましょう。

「この項目は何ですか?」「これは、必ず必要なものですか?」など、具体的に質問することが大切です。

複数の葬儀社から見積もりを取り、比較検討することもおすすめです。

意見の食い違いを、葬儀社の前で露呈する


葬儀の形式や内容について、親族間で意見が食い違うことはよくあります。

しかし、葬儀社の前で、激しい口論をするのは避けましょう。

事前に家族でよく話し合っておくことが大切です。

どうしても意見がまとまらない場合は、葬儀社の担当者に相談し、アドバイスを求めるのも良いでしょう。

3. 葬儀当日


遅刻する


喪主・ご遺族は、葬儀開始の30分前には式場に到着しているのがマナーです。

遅刻は、参列者や僧侶に迷惑をかけるだけでなく、故人様に対しても失礼にあたります。

交通渋滞や不測の事態に備え、時間に余裕を持って出発しましょう。

服装が乱れている


喪主・ご遺族は、正式な喪服を着用するのがマナーです。

男性は、黒のモーニングコートまたはブラックスーツ、女性は、黒のアンサンブルやワンピースなどを着用します。

アクセサリーは、結婚指輪以外は外すのが基本。

派手なネイルや、香水も避けましょう。

香典の受け渡しを間違える


香典は、袱紗(ふくさ)に包んで持参し、受付で袱紗から出して両手で渡すのがマナーです。

直接手渡ししたり、お盆に乗せずに渡したりするのはマナー違反。

受付がいない場合は、ご遺族に直接渡しても構いませんが、その際も、必ず袱紗から出して渡しましょう。

具体例:

「心ばかりのものですが、御霊前にお供えください。」(香典を渡す際の言葉)

参列者への挨拶を怠る


喪主・ご遺族は、参列者一人ひとりに、丁寧にお礼を述べましょう。

「本日は、お忙しい中、お越しいただきありがとうございます」
「故人が生前、大変お世話になりました」など、感謝の気持ちを伝える言葉を添えましょう。

参列者が多い場合は、代表者がまとめて挨拶をしても構いません。

感情的になりすぎる


悲しみのあまり大声で泣き叫んだり、取り乱したりするのは、周囲に迷惑をかけることがあります。

感情をコントロールし、落ち着いて行動するように心がけましょう。

どうしてもつらい場合は、席を外したり、親族や葬儀社のスタッフに頼ったりするのも良いでしょう。

4. 葬儀後


お礼をしない


葬儀後、お世話になった方々には、必ずお礼をしましょう。

僧侶へのお布施、葬儀社への支払い、弔電や供花をいただいた方へのお礼状など、忘れずに行いましょう。

お礼状は手書きで書くのが丁寧ですが、印刷したものでも構いません。

感謝の気持ちを伝えることが大切です。

香典返しをしない


香典をいただいた方には、香典返しをするのがマナーです。

香典返しの時期は、忌明け後(四十九日後)が一般的。

香典返しの品物は、いただいた香典の金額の半額~3分の1程度のものを選ぶのが一般的です。

近年では、カタログギフトを選ぶ方も増えています。


いかがでしょうか?

これらのマナー違反は、ほんの一例です。

葬儀には、地域や宗教、宗派によって様々なマナーがあります。

しかし、最も大切なことは、故人様を偲び、感謝の気持ちを伝えること。

マナーを守り、心温まるお見送りをしましょう。

そして、もしわからないことがあれば、遠慮なく葬儀社に相談してくださいね。

株式会社大阪セレモニー

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山田泰平
専門家

山田泰平(葬儀)

株式会社大阪セレモニー

当社は家族葬を専門に、これまで1000件以上の葬儀をお手伝いさせて頂きました。少人数だからこそ実現できるきめ細やかなサービスと、ご遺族様の想いに寄り添った丁寧な対応を心がけています。

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