「遺産分割の話し合いってどう進めるの?」
今回は、以前お手伝いさせて頂いた”こころ温まるお葬儀”をご紹介します。
去年の6月に『大阪ひがし幼稚園』の宮本先生より、「ドライアイスの手配はできないか?」とのご依頼をうけました。
そのドライアイスの行き先は、幼稚園で亡くなったブタの”りぼんちゃん”のところ。
世代を超えて愛された、一匹の動物のお話です。
りぼんちゃんが幼稚園にやってきた
りぼんちゃんは平成14年2月に香川県で生まれ、次の月の3月に大阪ひがし幼稚園にやってきました。
りぼんちゃんは幼稚園にやってきてから、園児たちが来るのを飼育小屋でしっぽをフリフリ待つことが日課でした。
「りぼんちゃ~ん、おはよう!リンゴもってきたよ~!」
「りんぼんちゃ~ん、出ておいで」ブヒブヒ♪ブヒブヒ♪
りぼんちゃんはおよそ15年もの間、あたたかく園児たちをお迎えしてきました。
りぼんちゃんは『ブタさんのいる幼稚園!』のマスコットとして、時には遠足について行き、時にはみんなに誕生日を祝ってもらい、みんなに「命の大切さ」や「優しくいたわる気持ち」を教えてくれました。
そんな大人気のりぼんちゃんも、平成29年2月ごろから体調を崩し始めました。
エサを食べなくなり、毎日のように点滴をしなければならない状態になったのです。
動物病院の先生や幼稚園のみんなのおかげで少しは回復したものの、6月のある日、りぼんちゃんはみんなに看取られるなか、天国へと旅立ちました。
りぼんちゃんの主治医の先生いわく、ミニブタの寿命は一般的には大型犬とだいたい同じなので、りぼんちゃんは人間に換算するとおよそ100才を超える長寿命だったそうです。
りぼんちゃんのお葬儀
りぼんちゃんのお葬儀は6月9日に『りぼんちゃんのお別れ会』として執り行われました。
りぼんちゃんが眠る棺は、バスの先生が手作りで作ったものでした。
その棺を写真で見たとき、葬儀屋の私でもビックリするほどよく出来ていました。
棺の中には防水用のビニールがひかれており、みんながりぼんちゃんの顔を見られるように窓も付いており、また開閉も出来るように作ってありました。
バスの先生の心意気が伝わってきます。
棺の外側にはみんなで作った紙の花や色紙が貼り付けられ、棺の後ろにはホワイトボードが置かれておりました。
先生たちが模造紙でつくった花と、子供たちが書いた『りぼんちゃんありがとう』という字が温かみのある祭壇を演出しています。
そして、りぼんちゃんは多くの園児たちが書いたお手紙や折り紙に囲まれて、棺の中で眠っています。
お別れ会の当日は多くの保護者の方も来られ、放課後には卒園した子供たちも最後のお別れに駆けつけてきました。
お別れの後、りぼんちゃんは動物霊園に出棺となり、最後にお経をもらいお焼香をして火葬されました。
お葬式とは本当に色々な事を教えてくれます。
今回の『りぼんちゃんのお別れ会』では、生き物はすべて年を取り、やがては死んでしまう事実を知ることができ、そこから思いやりを学んだと思います。
大阪ひがし幼稚園の園児のみんなは、次に来る動物にもいっぱいの愛情をもって接してくれることだと思います。



