家族葬の参列者の範囲はどこまで?明確にしないとトラブルの元
家族葬と一般葬の葬儀内容はほぼ同じなので、参列の人数で区別されます。大阪など、このあたりの地域の家族葬は親族と親しい人10人程度のことが多いようです。当社の家族葬ホールは20人がゆったりできるスペースです。
地方の家族葬では、地域の人に「家族葬で行います」という言葉がけを伝えても参列に来られる方が多いようです。
また、家族葬は参列者が近親者のみなので、香典の受け取りや香典返しなどの気遣いがなく、接待の食事も身内の持ち寄りで済ますこともできます。参列のお客様への接待にわずらわされることなく、落ち着いて故人を偲ぶことができるのが家族葬の良いところです。
家族葬のメリットとしての費用の安さ
少人数で行うということで、家族葬は費用が抑えられます。通常の基本セット料金(葬儀社によって基本セット料金内のサービスが違いますのでご確認ください)では、人件費と会場使用料、祭壇の飾り付け(会場の広さによります)に違いが出ますが、いちばん大きな違いは基本料金以外の飲食接待費です。参列者の数だけかかるものですから、多ければ多いほど高額になります。
当社では、主に20人以下の家族葬を手掛けております。会場の家族葬ホールは、控え室と式場を分けずに、ごく近しい間柄の参列者の方々がリビングでくつろぐ感覚で故人とのお別れができます。食事も、故人が好きだった料理や飲み物を持ち込んで、故人の思い出話などを語り合える、アットホームな場所です。
同じ家族葬でも30人くらいになると相応の接待が必要になり、また、香典を持参する方がいらっしゃる場合もあるので、このような20人以下のこぢんまりとした家族葬は、より費用が抑えられるといえます。
一般的な葬儀の費用とその内訳
葬儀にかかる費用は、葬儀社に支払う葬儀に関わる費用のほかに、宗教者(仏式なら僧侶)への費用、飲食接待費があり、一般の葬儀では総額200万円ほどになります。
葬儀社に支払う費用は、○○コース、○○プランなどとして提示されている、葬儀の基本セット料金です。寝台車や霊柩車による搬送、祭壇、お棺、位牌、遺影写真、当日の人件費など、葬儀に関わる最低限の費用になります。
葬儀社によって、基本セットの内容が違っていることがありますので、事前によく検討して、後日オプションばかりで「最初の金額と大きく違ってしまった」ということがないようにしましょう。
宗教者への費用は仏式だとすれば、お経料や戒名料を含む「お布施」、御膳料、お車代などがかかります。故人が無宗教の葬儀を望んだとしても、檀家になっているお寺のお墓に入るのであれば、そのお寺の宗派にのっとった葬儀が必要な場合があります。戒名料はお寺によって金額がかなりかかる場合があるので、事前に確認が必要です。お寺で葬儀を行うのか、会場に来てもらって行うのかも相談しておいた方がいいでしょう。
家族葬の費用目安
繰り返しになりますが、家族葬は一般葬と内容はほぼ変わりませんので、料金の違いは規模の違いと考えていただいて良いかと思います。
基本プランでは人件費や会場費、会場の規模に合わせた祭壇の金額が違ってきます。20人ほどの参列者では、基本セットおよそ50万円(葬儀社によって料金や内容が異なりますのでご確認ください)+宗教者への費用+飲食接待費となります。
親族やごく親しい人だけの家族葬の場合、お坊さんも呼ばない無宗教で、飲食は参列者の持ち寄りとなりますと、ほぼ基本セットの料金のみで行うことができます。
費用を抑えるメリットもそうですが、当日、遺族の方が気苦労をされずにご参列の方々とともにゆっくり故人を偲んでいただけるということも、家族葬ならではのメリットではないでしょうか。
御香典については、お客様を見ていると、近しい親族からは頂いているご遺族が多いようです。もしくは子供たちで折半されるといった場合もあります。一般会葬者には辞退、親族からは頂くという感じもあります。親族の参列者は通夜の食事、葬儀の精進料理と召し上がるので頂いている場合が多いと思います。
友人や知人で「どうしてもお渡ししたい」という方がいらっしゃったり、後日、お線香だけでもと自宅を訪れたりする方もいらっしゃるかもしれませんので、その場合は、相応のお返しをすることを前提に個別にご対応されることになります。
なお、お通夜を行わない「一日葬」、葬儀を行わない「直葬」がありますが、家族葬とは別のものです。葬儀を省略するので、その分の料金はかかりませんが、ゆったり故人を偲ぶことができるとは言い難いようです。
ただ「直葬」に関しては、荼毘に付してからお骨の状態で搬送して、遠方のお寺で改めて葬儀を行う場合もあります(宗教、宗派、寺院によって事情が異なりますので、ご確認下さい)。
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