読書感想文のその後~読んだだけ、書いただけの次の段階とは?~

角野裕美

角野裕美

オフィスカタリストの角野裕美(カドノヒロミ)です( ..)φ

暑い暑いと言っている間に、いつのまにやら天候が不順となり、あっという間に秋風が吹くような日々を迎えております。
夏休み最終週から新学期が始まったエリアもあるようですが、いずれにせよ九月を迎え、新たな気持ちで学校生活を再スタートさせた方が多いことと存じます。





その夏休みの宿題の大定番!!!読書感想文ですが、今年度も文化センターにて小学生の方を対象に「読書感想文講座」を開催いたしました。
課題図書を中心に、それまでに自身が気に入った本を持参され、文章を書いていきました。
その際にお配りしたレジュメの中から、主たる部分を以下に挙げております。

何よりもまず大切なことは…?


〇本をしっかり何度も読み込むこと。
 ⇛気になったところは、付箋をどんどん貼り付けて、どの部分に対してどう感じたのかを書き込んでいく。単語でも構わない
 


苦手意識があるのは、書き方を知らないだけ…!?


いきなり読んだ後に書こうとするから、苦手意識を持ってしまいがちです。
以下の手順を踏んでみましょう。

〇本全体を通して読み込んだのち、いきなり書き出すのではなく、段落の構成を考えてから書くこと。
⇛ 手順は以下の通り。
 ☆各段落ごとに内容を簡単に書き,それについての感想メモ〔1〕~〔4〕を書く。また,一番強く印象に残った場面を中心に書く。
〔1〕登場人物について思ったこと。
・~の気持ちがよく分かります。きっと~のことを考えていたのだと思います。
・行動,人柄,考えなどについて,私は~と思います。
〔2〕自分と比べて考えたこと。
・もし私だったら~する。/ ・私だったら~は、出来ない(我慢できない)と思う。
・もし私だったら,~と考えます。
・「衣食住」を基準に、筆者の時代と今の自分の時代とを比較検討してみる。
〔3〕筆者のいいたいこと。
・筆者は,この場面ではきっと~のことを伝えたいのだと思います。
・筆者は,~だと思ったから,~のような書き方をしたのだと思います。
・登場人物の行動や「・・・・・・・・・・」という言葉や,行動に筆者の考えが表れているのだと思います。


この構成メモを中心として、実際に600字なり800字なりを書き上げていくことです。
メモから文章を起こすのは、慣れていないと正直、しんどい作業ですが、ここはただただ、数多くの経験がものを言います。


読書感想文を書いたことをきっかけに今後は…?


「好きな本だから感想文を書きたくなった」、というよりは、現状やはり、「宿題として提出しなければならず、嫌嫌…(~_~;)」
という方が多いのではないでしょうか。
実際、小学生の読書感想文講座に送り迎えにおみえだった保護者の方々も、口を揃えておっしゃっていました。
「なんとか、この講座で出来ますか?」
「本当に、家にいても全く書かないのです。夏休みもあと数日なのに…。」などなど。

確かに、受け身的に読書感想文を捉えていると、ずっとそのような思いを抱いていくかと思われます。
どうしても、学校の授業内で、数十年前と比較すると、いわゆる「文章を書く時間」(昔でいうところの、綴り方、ですよね?)は、減っているからでしょう。
しかしながら、本来、子供たちは好奇心に満ち溢れた存在であり、本を読み、自身の創造の翼を広げていく(@「花子とアン」)ことで、その面白さに目覚めていくはずなのです。

少しでも興味のあるものなら、たどたどしくも、ごつごつした感じを持ちつつ、子供たちは読み進んでいきます。
興味を持つような本の紹介はもとより、「主人公の気持ちを想像してみよう」「あなたならどうしたかな?」などなど、本への興味をそそるようなお声かけは、重要かと存じます。

その上で、書き方を知ることで、その感動した思いを「文章に綴っていく」ことが可能となります。
例え短い文章でもいいのです。
そこから、どんどん読書をすることで、語彙も増えていき、またそれを使って表現をして…という繰り返しで、文章を書く力も自ずと上がっていくからです。




どうぞ、読みっぱなし、書きっぱなし、で終わらせず、これをよき機会とし、読書にいそしんでいただければと思います!(^^)!

心を込めて…( ..)φ__hiromi KADONO

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角野裕美
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角野裕美(講師)

Office Catalyst(オフィス・カタリスト)

様々な職業体験と予備校講師の実践を基にカウンセリングを行い、個別の要望に沿って指導。総合型・推薦入試で必須の志望理由や自己推薦の書き方、小論文・面接対策を受験生だけでなく保護者にもアドバイスが出来る。

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