高齢者向け住宅の選び方(基礎編)
人生100年時代の現在、70代、80代でもお元気な方は大勢います。
定年退職後は毎日が日曜日で自由な時間がたくさんあります。
これまで頑張ってきた自分たちへのご褒美として、また毎日を安心して快適に過ごす選択肢の一つとして有料老人ホームがあります。
【どんなところ?】
有料老人ホームは、特別養護老人ホームやグループホームとは違い、要介護認定を受けていない自立した人も入居が可能です。
そのため、介護が必要になった人が入居することもあれば、自宅でも過ごせる人が早めに介護の受けられる施設に住まいを移されるケースもあります。
有料老人ホームでは日常生活における身の回り全般のサポートを施設の介護スタッフがしています。
サービス内容には、利用者の健康管理や介護、生活支援などがあります。
【費用はどれくらい?】
入居にかかるのは「前払金+月額利用料」です。
有料老人ホームの多くでは入居時にまとまったお金を「前払金(入居一時金)」として支払います。
金額は数十万円から1億円まで大きな幅があります。
家賃相場の影響を受けるため、首都圏ほど高額になります。他にも立地、設備や仕様によっても金額が大きく変わります。
高級な有料老人ホームでは温泉やプール、多目的ホールといった共用施設が充実しています。
最近では、前払い金が不要で、家賃相当額を月々支払う「月払い方式」を選べるホームも増えています。
月々かかる費用には家賃、食費、管理費、介護サービス費、上乗せ介護費などです。
管理費には、人件費、施設の維持・運営費などが含まれます。
施設によっては水道光熱費や通信費が定額で月額利用料に含まれるところもあれば、実費を別途請求するところもあります。
その他に清掃、洗濯、配膳・下膳、健康管理費、夜間見守り、通院送迎、買い物代行、おむつ代、レクリエーション費などを
定額にしているホームもあれば、一定回数以上は実費としているところもあります。
「何が月額利用料に含まれて、何が含まれないのか」は入居前にしっかり把握しておきましょう。
さらに、医療費や介護保険の自己負担分、日用品費など、別途支払いが必要になるものがあります。
施設のパンフレットには食費、住居費、管理費はわかりやすく載っていますが、その他の費用については契約書などに記載されており、確認不足のため入居後に「思っていたよりも費用がかかった」という声が聞かれます。
そのようなことがないよう事前にしっかりと確認しておきましょう。
月額利用料の目安は30~65万円ほどです。
高齢者施設にはさまざまな種類があるので、自分に合った施設を選びましょう。
有料老人ホームの違いや選び方など、より詳しい情報が【高齢者ホーム2024】にまとめられています。
書籍【高齢者ホーム2024】