日本に出まわる輸入墓石、産地ごとの特徴は?
お墓を建てるには、墓石本体のほかにも文字彫りや外柵・カロート、付属品や施工にかかわる費用が必要です。
この中でメインとなるのが墓石本体です。そして墓石本体にかかる費用は、石材費と加工費です。
石材の価格は、安いものから高価なものまでとても幅があります。
価格を左右する要素はいくつかありますが、大きく影響してくるのは石材の種類と量です。さらに、選んだ石材にどのような加工を施すかといったことや、墓地の状況によっても墓石本体の価格は変わってきます。
墓石の価格を決める5つの要素
石碑や外柵、付属品を形作っている石材ですが、この価格を決める5つの要素があります。
(1)石材の種類 …石材の種類により数十倍の価格差となる
(2)石材の量 … お墓に使う石の量が増えるほど高くなる
(3)仕入れ・加工場所 … 国内加工は高く、中国加工は安い
(4)加工形状 …手の込んだ加工は高くなる
(5)施工費 …施工で重機を使えない場合など施工費がかかる
次の項でひとつずつ説明していきます。
産地や使う石の量、施工現場により価格は異なる
まずは石材の種類です。石には数多くの種類がありますが国産と輸入石材に分けることができます。産地別にみると日本産、中国産、インド産、そのほかの外国産となります。日本産が最も高価で、次いでインド産やそのほかの外国産となり中国産は最も安価です。
石材にもブランドとして珍重されるものがあります。本御影石などは人気も高く、それだけに高級石材として知られています。しかし、こうしたものは算出される量が少なく、希少価値があるために輸入ものよりも高額となっています。
また同じ種類であっても、それぞれの品質に価格は左右されます。傷や結晶のムラがなく石目が細かいものは、価値が高いとされています。
石材の量については簡単です。墓地の区画が広くそれに見合う大きなお墓を建てれば使う石材の量も増えます。その分の石材代として費用もかかるという訳です。
仕入れや加工の場所も価格に影響します。現在、中国産の安価な石材が多く輸入されています。日本の風土にあった良質な中国産のものも数多くありますので、安いから質が悪いとは限りません。人件費の安い中国では加工にかかる費用も安くなっています。
加工については凝ったものほど高くなります。墓石に装飾を施したり、別注のデザインで依頼するとなると、その分デザイン料や加工量が上乗せされます。
施工に関しては墓地の立地条件しだいです。山の上にあり、道路が細く小型のクレーンが使えない場合などは、通常よりも施工費がかさむ傾向にあります。